大阪でユニークな存在感を放つセレクトショップ、南堀江の「ヴィジットフォー(VISIT FOR)」、船場の「アイシーオール(I SEE ALL)」を運営する西脇篤史さんが、東京に初のショップ「ディケイ(Dekay)」をオープンします。新店はJR代々木駅から徒歩8分で、新宿駅にもほど近い便利な立地。しかし、マップ片手にたどり着いた先は住宅街のど真ん中にある民家で、「本当にここ?」と驚いてしまいます。SF映画「2001年宇宙の旅」をイメージしたというフューチャリスティックな黄色い入り口が目印です。
「既存2店のECは東京のスタイリストなどのお客さまが非常に多く、東京に出店すればニーズがあると考えた。大阪は東京に比べれば保守的な街。ここなら、今まで取り扱うことができなかった挑戦的なブランドも販売できる」と西脇さんは出店経緯を語ります。それにしてもこの立地。船場の「アイシーオール」も繊維問屋街の古い会館内にありますが、「ディケイ」は輪をかけて意外性があると言っていい場所です。「今は原宿や渋谷の駅前に出店して、お客さまが街ブラしながら店を見て回るような時代ではない。ネットで店舗情報を調べて、その店を目がけて来るわけだから、ある程度駅から近ければどこだって同じ」。確かに近年は、地方都市の個性派専門店なども“デスティネーションストア”として都心客を含めて人気になっています。
「予測不可能で自由なスペース」
宇宙船のような入り口を通ると、1階が店舗、2階がギャラリーになっており、面積は計132平方メートル。古い民家をそのまま生かしているので、柱や壁は年季の入った木がむき出し。そこにガラスや人工的な光沢がある床材、蛍光灯を組み合わせている点が特徴です。西脇さんが親交のある出版社で、アートブックや写真集などを手掛けるRondadeが内装を担当しています。
1階で取り扱うブランドは、「キコ コスタディノフ(KIKO KOSTADINOV)」「チョポヴァ ロウェナ(CHOPOVA LOWENA)」「パウラ カノヴァス デル ヴァス(PAULA CANOVAS DEL VAS)」「ニッコロ パスカレッティ(NICCOLO PASQUALETTI)」「ジョアンナ パーヴ(JOHANNA PARV)」など。ファッション好きにはたまらない、ロンドンの主張の強い新進ブランドが充実しています。2階ではさまざまな企画を行っていく中で、日本の新進デザイナーや服飾学生の展示も行っていく想定。「予測不可能で自由なスペース」として、今後店舗を運営していくといいます。
現在はプレオープンという位置づけで、グランドオープンは4月を予定。月曜から日曜まで常に開いているわけではないので、営業日や営業時間は公式インスタグラム(@de.kay)を確認してください。
■ディケイ(Dekay)
住所:東京都渋谷区代々木2-36-6