ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、髪の毛の提案にとどまらないサロンビジネスの話。(この記事はWWDジャパン2023年3月27日号からの抜粋です)
【賢者が選んだ注目ニュース】
メイクアップはお客さまにとって“楽しい体験”になる【二刀流美容師:アソート】
館売り上げが2ケタ増のルミネエスト新宿や渋谷109で好調だったブランドは?
僕が美容業界に入ったときからのテーマ「床屋談義をお金に変える」のうちの一つに、メイクがある。ヘアだけでなくメイクアップまでをこなす美容師に注目する新連載「二刀流美容師」はまさにそれと近しい。“ヘア&メイクアップ”という言葉があるように、首から上をデザインするのであれば髪の毛だけでなくメイクは必須。なのに、多くの美容室では髪の毛しか提案・施術しないのはなぜだろうか。
美容室のオペレーションの中でメイクを考えると、カットやカラーなどで1人のお客さまの接客に2時間程度かかり、1人の美容師が対応できる顧客は1日に10人程度だ。そこに化粧品の販売を組み合わせても、売り上げはそれほど伸びない。一方で百貨店のコスメカウンターを想像してみてほしい。回転率が良く、短時間のカウンセリングで高単価の化粧品を販売しているのでもうかるのは事実で、百貨店の顔となる低層階に鎮座しているのもうなずける。
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