毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2023年4月3日号からの抜粋です)
井口:毎年恒例のフレッシャーズ向け特集ですが、今回は「WWDJAPAN」だけでなく、米中韓の「WWD」にも今の業界状況を語ってもらいました。
五十君:新企画ですね。グローバルな視点が得られそうです。
井口:はい。米国はファッションだけでなく、テックやサステナビリティといったことにも言及していますし、中国は「中国経済の回復」に焦点を絞っています。ラグジュアリーブランド好きな国民性も見えました。韓国は若いエディターが担当していて、ミレニアル世代とZ世代の消費志向について考察しており、それぞれの個性が出ています。
五十君:面白そうですね。中国経済の復活について、中国の人々がどう予測しているのか気になります。私は業界マップの国内版として、企業と売上高の一覧を作りましたが、久しぶりにまとめたら、プレーヤーが変わったことを実感しました。総合アパレルメーカーの規模が縮小した一方で、SPAや専門店系、スポーツ系は伸びています。コロナ禍を経て、勢力図が激変しました。
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井口:海外の業界マップは全然変わらないです。強者がさらに強くなってますね。LVMHは売上高11兆円規模になりましたし、「ザラ(ZARA)」を擁するSPAナンバーワンのインディテックスも拡大しました。スポーツ系も盤石に伸びています。
五十君:コロナ禍前のマップと比較するとすごくいろいろ考えさせられますね。ぜひ2020年4月6日号と見比べてほしいです。今号をきっかけに、たくさんの人にファッション&ビューティ業界に興味を持ってもらえたらうれしいです。表紙は「一歩踏み出す」イメージにしたくて、宮澤リタさんを起用して、桜並木で撮影しました。
井口:雨が続いていたのに、撮影の数時間だけ青空が見えて、まるで祝福されているかのようでしたね。
五十君:ミラクルでしたよね!今回の特集と連動してU25(25歳以下)向けの購読キャンペーンも走っていますが、ウェブでも「私が新入社員だったころ」連載を実施します。ブランドディレクターや古着事業の営業、カリスマ美容師とさまざまな分野で活躍する人たちに、駆け出し時代のことや、今の20代に向けたメッセージを語ってもらいました。新年度にふさわしいコンテンツになっていると思います!