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デニムの着こなしがますます“豊作”になってきました。テーラードジャケットと合わせたり、センシュアルなムードでまとったり。ポイントは、これまでとはひと味違う、“脱・無難”なコーディネート。自分らしい“ひとひねり”が必須になっています。
例えば、俳優のマチルダ・ルッツ(Matilda Lutz)は、ヘルシーかつセクシーな肌見せルックに、ゆったりしたワイドパンツでスタイリング。パンツのボリュームが上半身のコンパクトさを引き立てています。今回は、セレブリティーやファッショニスタの着こなしから、リアルに取り入れやすい最旬デニムコーディネートを紹介します。
ジャケットで落ち着いた大人仕様に
手っ取り早くデニムパンツを格上げできる相棒は、落ち着いたムードのジャケット。黒ジャケットは、インディゴブルーとの相性も抜群です。トップス次第で、ムードを何通りにも切り替えられます。
俳優のマチルダ・デ・アンジェリス(Matilda De Angelis)は、ミラノのファッションショーにデニムスタイルで来場しました。正統派のジャケットを羽織り、白シャツはボタンを上まで留めてきちんと感を強調することで、洗練されたデニムコーデに。ダブルブレストのジャケットは前を開けて、抜け感も忘れません。全体にマスキュリンな装いを、ポインテッドトゥのパンプスが和らげています。
テーラードのブームを追い風に、ジャケットの選択肢が増えてきました。2枚目の写真では、黒のクロップド丈ジャケットをチョイス。Tシャツとベルトも黒でそろえて、シックな印象に。ローデニムとのコーディネートで、ミニマルなたたずまいにまとめました。デニムパンツの出番を増やしやすいスタイリングです。
“ちら腹見せ”はアウターで調節
ショート丈トップスを使った“チラ腹見せ”は、“Y2K”トレンドを受けて人気が続いています。そのエッセンスを借りつつ、大人は羽織り物でウエスト周りの露出をコントロールするのが得策です。ジャケットが便利ですが、シャツのジャケット使いも役に立ちます。
俳優のジョージナ・アモロス(Georgina Amoros)は、白のショート丈トップスでお腹周りをのぞかせつつ、シャツを羽織って適度な肌見せ具合に仕上げました。デニムパンツにあしらった「ロエベ(LOEWE)」の“アナグラム”ロゴも視線を散らす効果を発揮。華奢なサンダルで女性らしさも添えています。
2枚目の写真で俳優・ジェラルディン・ナカシュ(Geraldine Nakache)が着用しているのは、かなりのチビT。ワークウエア風のジャケットを重ねて、お腹の見え具合をセーブしています。デニムパンツがゆったりしたシルエットなので、チビTを着た上半身のコンパクトさが引き立ちました。リラックスムードを高めたパンツの裾を深く折り返したスタイリングにも注目です。
テイストミックスで個性を発揮
全体をマニッシュにまとめて、デニムパンツ特有のタフさを押し出すスタイリングも登場しています。ダメージ加工を施したデニムや古着を取り入れやすいのも、この着こなしのいいところです。
1枚目の女性は、ボトムスに古着ライクなダメージが印象的なデニムパンツを選び、ストリート感をまとわせました。ワシが描かれたTシャツにアメリカンなチェック柄のシャツを重ねて、カルチャーミックスのムードに。袖周りのフェザーのデコレーションが異彩を放ちます。全体的にボーイッシュなアメカジ風でありながら、ありきたりではない個性を生かしたスタイリングです。
2枚目の写真は、プルオーバーとパンツの“デニム・オン・デニム”コーデで、随所に工夫を凝らしたデニムスタイルが印象的。カジュアルなトーンに、レディーライクな帽子や、レトロなサングラス、ゴールドのネックレスなどの小物をプラスして格上げしました。足元はゼブラ柄のポインテッドトゥでフェミニンさを投入した一方、ドローストリングスや切りっぱなしの裾で適度なルーズさも出し、テイストミックスに仕上げています。
デニムの再評価が進み、着こなしの“振れ幅”も大きく広がっている分、自分らしいアレンジでスタイルを確立したいもの。この春夏は、おしゃれ上級者のスタイルを参考に、自分好みの“ひとひねり”を利かせてみませんか。