アダストリア子会社のGate Winは、ライセンス生産・企画・販売する「フォーエバー21(FOREVER 21)」を、4月17日にグランドオープンする「ららぽーと門真」3階に出店する。日本再上陸として2月にECで販売を開始し、東京・渋谷や「ららぽーと横浜」などでポップアップストアを開催してきた(横浜は5月7日まで開催中)が、常設店は今回が初となる。「ECやポップアップによって既に想定と違う部分がいくつか出ており、修正をかけている。いつまでも愛されるブランドを作っていく」と木村治アダストリア社長は話す。
売り場面積は約405平方メートル。「フォーエバー21」といえば、ショッピングバッグなどに使われる黄色のイメージが強いが、新店は白を基調に差し色として黄色を使用しており、シンプルでリラックスしたムードが新鮮だ。「今は米国の『フォーエバー21』も同様にシンプルになっていて、それが現地の10〜20代から支持されている」と杉田篤Gate Win社長。入り口付近にはアクセサリー類や「うる星やつら」とのコラボ、「ウィンダンシー(WIND AND SEA)」とのコラボなど話題性のある商品を配して入りやすくし、奥に日本製デニム生地のジーンズなどをそろえる。全体のうち、日本企画が8割、米本国からの買い付けが2割。
2月の販売開始以来、ECは「売り上げが想定よりも若干下振れしている」(栄木雅人Gate Win営業部営業部長)という。ECでは、ストリート、モード、フェミニンなど6つのカテゴリー別で商品を見せてきたが、「それだと見え方としてボリュームに欠ける。常設1号店では、カテゴリーを超えたスタイルミックスでファッションの面白さを提案していく」というように修正をかけた。「バズらせようという意識はない。息の長いブランドにするべく、日々検証を重ねる」と杉田社長。ECやポップアップでは、客層は狙い通り20代が中心になっているという。
「世界中の店舗で一番美しいディスプレー」
デベロッパーからの出店依頼は多いが、当初掲げた初年度3店という計画通り「出店は冷静に判断して進めていく」(栄木営業部長)考え。郊外SCだけでなく都心の駅ビルからも引き合いはあり、「どのような面積でどんな立地に出るのが適切かも含め、検証していく」。
グランドオープンに先駆けて12日に行われたイベントには、米本国でブランドを傘下に持ち管理するオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)のニック・ウッドハウス(Nick Woodhouse)プレジデント&最高マーケティング責任者も駆けつけた。「世界中の『フォーエバー21』の店頭を見ているが、この店舗のディスプレーが最もすばらしい。日本のメンズ、ウィメンズのアパレル小売りでナンバーワンを目指す」とコメントした。また、ABGと「フォーエバー21」の日本での独占販売契約を締結し、アダストリアとサブライセンス契約を結んでいる伊藤忠商事の武内秀人 執行役員繊維カンパニープレジデントも登場。木村社長、ウッドハウスプレジデント、アンバサダーの青山テルマさんらと鏡割りを行った。
アダストリアとパルグループが多数出店
アダストリアは「ららぽーと門真」3階に「フォーエバー21」のほか、「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」、メンズの「レイジブルー(RAGE BLUE)」、雑貨の「ラコレ(LAKOLE)」、1階に「ベイフロー(BAYFLOW)」の計5店を出店。大阪拠点のパルグループも「スリーコインズ(3COINS)」「コロニー2139(COLONY 2139)」「ナイスクラップ/オリーブ デ オリーブ(NICE CLAUP/OLIVE DES OLIVE)」「チャオパニック(CIAOPANIC)」など多数出店している。