ファッション

ブランドバッグは買い取らない コメ兵がアウトドアやスニーカーの専門業態に見出す商機

 コメ兵は、12日に阪急うめだ本店7階にオープンした新ゾーン「グリーンエイジ(GREEN AGE)」内に、アウトドアファッションに特化した買い取り・販売の新業態「アンドリレー(ANDRELAY)」を出店した。

 販売区画では、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」や「アークテリクス(ARC’TERYX)」といった人気アウトドアブランドのシェルパーカやフリースジャケット、トレッキングブーツなどをセレクトして展開する。併設する買い取りブースには査定スキルを持った買い取り担当者が常駐する。持ち込みはアウトドアブランドに限り、コメ兵が得意とするブランドバッグや宝飾品などは受け付けない。

カテゴリーを絞り込み
コアなファンを囲い込む

 コメ兵は百貨店への進出を2019年にスタート。百貨店顧客が持ち込む買い取り品は高価なブランド品も多く、出店は願ったりだった。百貨店にとっても、顧客が不用品を換金してそのまま店内で使うケースが期待できる。両者の思惑が一致する形で出店が進み、阪急うめだ本店の「アンドリレー」でコメ兵の百貨店インショップは19店舗目となった。

 そのうち特定のカテゴリーに特化した業態では、阪急メンズ東京に22年3月に出したスニーカー専門の「スニーカーマーケット」が先行事例。「スニーカー専門だからこそ買取価格への安心があり、スニーカー好きのスタッフとのコミュニケーションでファンを作れている。買取商品の質や販売単価も高い。レア物を売り買いするスニーカーフリークが集まるハブになりつつある」と同社広報。

 買取・販売においても、対象品目をあえて特定のカテゴリーに絞ることが、コアな趣味を持つ消費者を囲い込むことにつながる。「アンドリレー」の査定担当者である松田和也店長も、月に1〜2回程度はキャンプに出かけるアウトドア通ということもあって、新業態の責任者に抜てきされた。松田店長は「アウトドア好き同士だからこそ話が通じることもある。この人に預けたい、と思っていただける信頼関係を作っていきたい」と意気込む。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。