制作会社のFBC TOKYOとファッションブランド「アテノイ(ATENOY)」を運営するATENOYが学生を対象に“サステナブルなファッションデザインコンテスト”として新設した「ザ・トゥエルブ(THE12)」はこのほど、最終審査会を渋谷ストリームで開催した。1次審査を通過した16組がランウエイショー形式で作品を披露し、古着のリメイクや廃棄食材を原料とする染料を用いた作品など、参加者それぞれが自由に解釈した“サステナブルなデザイン”を表現した。
審査員は、ファッションデザイナーの津村耕佑、神田千穂ラフォーレ原宿・愛と狂気のマーケット・リーダー、石原隼人PROJECT TOKYOディレクター、村川智博ベクトル社長、奥谷隆幸スタイルエージェント社長、篠崎友亮FashionStudies代表、重崎竜一Andwell社長、木村俊之アントレース社長、植木沙織・小山潮SREUデザインチームが務めた。
「愛と狂気のマーケット賞」と「Andwell賞」をダブル受賞した、京都芸術大学の茶谷麻瑚さんは、出身地の滋賀県琵琶湖に自生するヨシに着目した。企業と連携し水質を維持するために毎年刈られているヨシを活用した糸で作ったデニムを用いて「自分が成人式で着たかった」いう振袖を発表した。茶谷さんには、ラフォーレ原宿の自主編集売り場「愛と狂気のマーケット」への出展権などが送られた。そのほかの受賞者には、コンサルティングや商品デザインの機会など審査員ごとに異なる特典が贈呈された。
発起人の一人で「アテノイ」を手掛ける米田年範は、「ファッションコンテストが目に見えて減っているなか、学生が熱意を持って取り組めるきっかけを作りたいという思いで創設した」と話し、今後も年に1回のペースで開催していくという。
全受賞者は下記の通り。
【KosukeTsumura賞】・【SREU賞】
西城瑚子(中部ファッション専門学校)
【愛と狂気のマーケット賞】 ・【Andwell賞】
茶谷麻瑚(京都芸術大学)
【PROJECT TOKYO賞】
猪瀬音羽(文化学園大学)
【ReP.賞】
今井有里紗(同志社女子大学)
【FashionStudies賞】
村井泰子/石川晴香/深井里菜(文化学園大学)
【UNTRACE賞】
毛昕妍/張成林(文化ファッション大学院大学)