高島屋の2023年2月期連結業績は、純利益が278億円(会計基準を変更前の前期は53億円)で、06年度の実績を上回って過去最高となった。行動制限がなくなったことで客足が回復したことに加えて、百貨店事業でのコスト構造改革によって営業利益が325億円(同41億円)となり、コロナ前の19年度の実績を69億円も上回った。高額品を中心に消費の動きも活発になっている。
小売業の売上高に相当する総額営業収益は同15.9%増の8817億円だった。特選(ラグジュアリーブランド)の売上高は、21年度と比べて34%増、19年度と比べると55%増だった。国内富裕層に加えて、東南アジアなどからの訪日客が円安を受けて高級バッグなどを買い求めた。店舗別売上高では、大阪店の20%増、新宿店の36%増など訪日客の多い店舗の伸び率が高い。
今期(24年2月期)は、総額営業収益9400億円、営業利益350億円、純利益230億円を見込む。総額営業収益は19年度と比べて2.3%増と予想する。