「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。今回は、靴下姿の窪塚洋介の動画でバズった「タビオ(TABIO)」の投稿からスタート。
ソーシャルエディター津田:ファッション関連のPRやディレクションを手掛けるフリーランスの方が投稿した1つのツイートが3月下旬、大バズりしていました。グレーのスエットにフーディーという服装の窪塚洋介さんが、靴を履かずに靴下だけを履いた状態で道を歩いてくる動画で、「【速報】窪塚さん、待ち合わせ場所に裸足で現れる。」というキャプションが添えられているものでした。「え!どういうこと?」と戸惑う声や、「何しててもかっこいい!」という称賛の声など、ネットは騒然。いいね数も3万7000件とさまざまな意味で話題になりました。数日後に、レッグウエアブランド「タビオ」のメンズライン“タビオメン(TABIO MEN)“のアンバサダーに窪塚洋介さんが就任というニュースが配信され、動画は前振りのティザー映像だったのかと理解しました。携帯電話で何気無く撮った風の動画が、まさか企業のマーケティングの一環だったとは。見事なフラグの回収に思わずニヤリとしてしまいました。窪塚さんがアンバサダーに就任と普通に発表するよりも、何百倍も広告効果があったと思います。
一方、10月1日に施行される新たなステルスマーケティングへの規制により、今後こういったユニークなPRは難しくなっていくかもしれません。バズっていたこの投稿、村上さんの元にも届いていたでしょうか?
記者村上:このあたりにSNS感度が現れますね。私の元には、届きませんでした(苦笑)。SNSマーケティングについては、早くから取材しているのにおかしいなぁ(笑)。
秋以降、この投稿はステマになるのでしょうか?確かに「金銭などの対価を受けてSNSや口コミサイトなどに投稿する」行為ではあるのだろうけれど、そもそもこれを「広告」と捉えるのか否か、特にネタばらし前は見解が割れそうな気もします。
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