米国発ライ・ウイスキーブランド「ホイッスルピッグ(WHITSLE PIG)」の“ザ・ボスホッグ”シリーズが6月に日本初上陸する。同シリーズはブランドの最高峰という位置付けで、2013年に初登場して以来、毎年限定品を発売している。LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン傘下のブランドで、日本ではMHD モエ ヘネシー ディアジオが扱う。発売に先駆けて18日に東京・西麻布のバー、Nyxアットザウォールで試飲会を行った。
第8弾となる“ホイッスルピッグ ザ・ボスホッグ VIII –ラプラプ・パシフィック–”(希望小売価格税込11万1100円)は、アメリカンオークで18年間熟成させたシングルバレル(1つの樽から作る)の原酒を、フィリピン諸島・セブ島の南西にある小さな島で生産される希少なラム酒樽で追加熟成させている。商品名にある“ラプラプ”は、スペイン艦隊との歴史的な戦い「マクタン島の戦い」ので勝利したフィリピンの英雄の名前。強さと独立の象徴として祝福されており、“ホイッスルピッグ ザ・ボスホッグ VIII”は、その舞台であるフィリピンからインスピレーションを得ている。熟成年数18年で、アルコール度数は52.4〜53.3度。挽きたてのシナモンの豊かな風味に柑橘やバタースカッチ、軽やかなトフィーのような味わいが特徴だ。
「ホイッスルピッグ」は、ライ・ウイスキーの可能性に賭けた伝説のマスター・ディスティラー(蒸留責任者)、デイヴ・ピッカレルが率いるチームにより2007年に米バーモント州で創業した。アメリカのウィスキーの原点であるライにこだわり、ライ麦を育てるところから開始。もともと酪農農場だった場所に拠点を構えたが、そこにいたブタのモーティマがイビキをかいて寝ていたことがブランド名の由来だという。ほぼライ麦100%でできており、豊かなライ麦の風味とスパイシーさのハーモニーが楽しめる。
来日したジェフ・コザック社長は自ら商品をプレゼンし、「ライ・ウイスキーは禁酒法時代に廃れてしまい、アメリカで作られなくなっていた。誰も残していなかったテクニックとストーリーを、若い作り手たちが集まって研究し、ウィスキーを開発している。迎え入れたブタ2匹と共に、常に新しいチャレンジをしている」と語った。