「WWDJAPAN」4月24日号は、1990〜2000年代初頭にブレイクしたデザイナーたちを特集します。2020年代を代表するトレンドの一つが、“Y2K”です。その平成“Y2K”とほぼ同時期の90年代半ばに、当時の若者を夢中にさせたインディーズブランドブームがありました。「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」や「ビューティビースト(BEAUTY:BEAST)」「20471120」などが提案した個性的なスタイルがファッションコンシャスな若者の支持を集め、2020年代にもZ世代がこれらのブランドのビンテージを取引しています。当時を駆け抜けたデザイナーたちに話を聞きながら、20年代のファッション界の変化を予想します。
“亀石三兄弟”など貴重な顔ぶれが登場
巻頭は、来年設立40周年を迎える「ヒステリックグラマー」の北村信彦デザイナーが登場。当時21歳だったブランド立ち上げの裏話や、1990年代にヒットしたスクラッチジーンズ、黄色いショッパー、そして現在の再ブレイクについてを語ってもらいました。また「ビューティビースト」「20471120」「ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)」「シンイチロウ アラカワ(SHINICHIRO ARAKAWA)」のデザイナーにも、最盛期から現在の活動までを聞きました。インターネットで検索しても情報が少ない、貴重なエピソードばかりです。
デザイナー以外にも、メディアとショップの視点からも1990年代と2020年代を比較します。渋谷の伝説的セレクトショップ「パイドパイパー(PIED PIPER)」設立者で、カリスマ的な人気を博した“亀石三兄弟”がそろって登場。青木正一「フルーツ(FRUITS)」編集長らも、それぞれの視点から過去と現在を語ります。
ほかにも、韓国ECの「ムシンサ」CEOに日本市場開拓について聞いたインタビューや、連載「ファッションパトロール」では映画「スラムダンク」の制作秘話を紹介します。
付録の「WWDBEAUTY」はライブコマース特集をお届けします。ビューティ業界ではコロナ禍を機にライブ配信を活用する企業が増え、近頃はライブコマース市場への参入も目立ち始めています。アジアの多くの国では中国を筆頭にライブコマース市場が拡大し、消費者の購入先の選択肢として定着しつつあります。日本は他国と比べると成長過程にあるものの、インスタライブなどSNSのライブ機能が普及したことでライブ配信は身近になり、消費者にもライブ配信を通じて買い物をしようという意識が育ちつつあります。一方で、商品を売る企業側は「導入したいけれど、何から始めればいいか分からない」「とりあえずやってみたけど成果が上がらない」など、課題を抱えているところも少なくありません。
「売れる」ライブの必要条件とは?
本特集では企業が陥りがちな問題やぶつかりやすい悩みをピックアップし、その解決策をライブコマースの先行企業へのインタビューを基に紹介しています。ライブコマースの運用を支援するコンサルティング企業からは、配信者に求められるスキルや視聴者の動線設計など多くのポイントが聞かれました。また今回取材したブランドの中には、ライブコマースを売り上げ拡大の手段として考えるだけでなく、ブランドのファンを創出し、顧客のロイヤリティーを高めるために活用する動きも見られました。そのほか、海外の市場動向やライブコマースで活躍するライバーのリストもまとめています。
WWDJAPAN
PHOTO : HIRONORI SAKUNAGA
WWDJAPAN BEAUTY
ILLUSTRATION : STOMACHACHE.
DESIGN : JIRO FUKUDA(COVER, P3-8)