ピスポークランジェリーブランド「チヨノ・アン(CHIYONO ANNE)」は、コロナ禍で控えられてきた結婚式を挙げるカップルが増えていることを背景に、ウエディングラインを発表した。ドレスにからだを合わせるための補整下着の印象が強かったこれまでのウエティングランジェリーとは一線を画し、“自分のからだに自信が持てる、その人らしさを引き出すウエディングランジェリー”をコンセプトに展開。結婚式当日のためのランジェリーだけでなく、式前日に着用するシルクウエアや小物、ハネムーン用のアイテムなど幅広く提案する。
2014年2月にビスポークランジェリーブランドとして誕生した「チヨノ・アン」。今までも結婚式用のランジェリーを受注したことはあるが、問い合わせが増えたことや、イェガー 千代乃・アン代表兼デザイナー自身が2年前に結婚したこともあり、改めてウエディングラインとして発表した。ビスポークランジェリーは、上質なシルクやフランス産リバーレースを使い、仮縫いを行ってハンドメードで製作するため、一般的な下着に比べて価格が高くなる。日常使いの下着としてはハードルが高いものの憧れがあり、“一生の思い出となる結婚式に、世界に一つだけのランジェリーをオーダーしたい”と注文する人が増えていると言う。
“体を押さえ付けるのではなく、心身を世界へ解き放つようなランジェリーを一緒に”とする「チヨノ・アン」が提案するウェディングランジェリーは、繊細なレースを施したホルターネックのブラジャーや、シアー素材と組み合わせたボディースーツ、リバーレースのテディなど多彩で、隠すのではなく、ドレスの一部として見せるデザインになっている。ショーツのヒップ部分はベージュの薄手チュールネットを使用しているので、360度どこから撮影してもショーツのラインを気にする必要がない。他に、レースをあしらったジャケットやパンツなども展開。結婚式やウエディングパーティーにも個性を重視する流れがある今、挙式用としてオーダーした顧客もいる。ジャケットやパンツは、結婚式以外も着用できる実用性が喜ばれている。
ウエディングドレスだけでなく、挙式前後までも彩るアイテム
ウエディングラインは、シルクパジャマやシルクピロー、ナイトキャップ、アイマスクなどもラインアップ。シルクは肌に近い成分のアミノ酸で構成されていることから、美肌効果が期待できる。これらを、挙式を迎えるためのアイテムとして提案。また、肌の露出の多いドレスを着る時に下着の跡がつかないように配慮されたナイトブラや、ヘアメイクの際に着用するシルクガウンなどもそろえる。それらは、ハネムーンにも持参できる。
最近は、ウエディングドレス姿を記念撮影するだけでなく、挙式の前後の様子をSNSに投稿したり、動画で撮影したりして思い出に残すことも多い。そんなウエディングストーリー全体を美しく彩るアイテムを幅広くそろえているのが、同ブランドのウエディングラインの特徴だ。
現在、「チヨノ・アン」は東京・代々木のアトリエでデザインコンサルテーション、仮縫い、縫製、アフターケアを行っているが、オンラインショップには全国から注文がある。メディアで取り上げられることも多く、若い女性からは“憧れのブランド”的な存在になっている。そんな全国のファンに答えるためにも、イェガー代表兼デザイナーは「今後は地方でもポップアップイベントや受注会を開催したい」と語った。