「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は、全面改装中のニューヨーク・マンハッタン5番街本店を4月28日にオープンする。同店は2019年2月に改装工事を開始。コロナ禍や、20年12月のLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)によるティファニーの買収を経て、4年ぶりに営業を再開する。LVMHはこれまでも傘下ブランドの店舗を改装しているが、米ブルームバーグ(BLOOMBERG)は、今回の改装費を最低でも2億5000万ドル(約335億円)と推定。情報筋によれば、これはLVMHが1店舗にかけた費用としては最高額だという。リニューアルに伴い、名称を“本店”から“ランドマーク(The Landmark)”に変更した同店の各フロアを、オープンに先駆けて米「WWD」が取材した。
1階
10層建てで、床面積が1万㎡以上におよぶ“ランドマーク”は、単一のラグジュアリーブランドの店舗としては世界最大級だ。デザインは建築家のピーター・マリノ(Peter Marino)が担当。アンソニー・ルドリュ(Anthony Ledru)=ティファニー最高経営責任者(CEO)は、同店を「世界最大級のジュエリーストアというだけでなく、カルチャーのデスティネーションストア(その店だけを目的にわざわざ訪れる店)」と位置付ける。
ブランドを象徴する店舗に足を踏み入れた顧客がまず目にするのは、窓一面に映し出されたマンハッタンのビル群やセントラルパークのCGだ。“ティファニーの世界”と銘打たれた1階では、トップセラーを中心とした人気コレクションを販売。フロアのショーケースは、映画「ティファニーで朝食を(Breakfast at Tiffany’s)」を思わせるレイアウトになっているという。また、メインのエレベーターホールには、現代画家ジャン・ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)の作品が飾られている。そのほかにも、リニューアルオープンを記念して展示されている、128.54カラットの“ティファニー ダイヤモンド”も必見だ。
2階
“ランドマーク”では、およそ150人の販売員をはじめ大勢の従業員が働くことになるが、2階にはスタッフ専用の控室やカフェが設けられている。社内アプリで事前に注文もできるというヘルシーな食事を口にできるのは、もちろん従業員のみ。そういう意味で、ここは「ティファニー」ファンが最も訪れてみたいフロアかもしれない。
3階
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