2020年代のファッションを象徴するトレンドに1990年代リバイバルや“Y2K”がある。これらを経て、2020年代のトレンドはこの先どう変化していくのだろうか。1990年代に一斉を風靡したデザイナーたちや、カリスマ的人気を誇ったショップの仕掛け人、大ヒットした雑誌の編集長が当時を振り返りながら、この先のファッション界の変化を予想する。(この記事は「WWDJAPAN」2023年月4月24日&5月1日合併号からの抜粋です)
LICA/「ゼチア」「20471120」デザイナー
PROFILE:(りか)大阪出身。専門学校卒業後、アパレルメーカーでの勤務を経て中川正博とブランドを91年に設立した。92年に「20471120」に改称して、94年に東京コレクションデビュー。同年には表参道に直営店を開いた。90年代は木下大サーカスとのファッションショーや、観客5000人を集めた派手なショー演出などで人気を集めた。2006年に中川とのブランド活動を休止し、08年に自身の「ゼチア」を立ち上げる。以降、デザイン活動に加えて著書の出版やCDのリリースなど幅広く活動している PHOTO:KO TSUCHIYA
ファッションデザイナー志望のLICAとアーティストを目指していた中川正博のデュオが立ち上げた「20471120」は、地元大阪で設立した1994年から2006年に休止するまで、時代に翻弄されながらも全力で駆け抜けたブランドだ。1991年に「ベリッシマ」という名前でブランドをスタートしていたものの、他社が商標登録をしていたため使用できなくなり、中川がつぶやいた数字「20471120」をブランド名に採用。しかし数字を並べるだけでは商標登録ができず、読み方をイタリア語で“20の間”を意味する「トライヴェンティ」として申請した。
最悪のショーをバネに年商30億円
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