2023年度の「メットガラ(MET GALA)」が、5月1日18時半(現地時間)にニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で開催される。毎年テーマを設ける「メットガラ」は今年、19年に逝去したモード界の皇帝、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏をテーマに掲げる。同美術館は5月5日から7月16日まで、展覧会“カール・ラガーフェルド:美の系譜(Karl Lagerfeld: A Line of Beauty)”を開催する。「メットガラ」は同展覧会のオープニングイベントにあたる。
今年も多くのセレブやデザイナーが一堂に会し、ドレスコードである“カールに敬意を表して(in honor of Karl)”に合わせたファッションに注目が集まる。「シャネル(CHANEL)」や「フェンディ(FENDI)」「クロエ(CHLOE)」「ジャン・パトゥ(JEAN PATOU)」など数多くのブランドを手掛けてきたカール氏。さらにアイコンとなっていた高い白襟シャツにタイ、黒い手袋、サングラスのスタイルなど、ゲストに与えるインスピレーションは豊富だ。
アナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長とともに共同ホストを務めるのは、スペイン出身のオスカー俳優ペネロペ・クルス(Penelope Cruz)、ミカエラ・コール(Michaela Coel)、元テニス選手のロジャー・フェデラー(Roger Federer)、歌手のデュア・リパ(Dua Lipa)。ペネロペ・クルスはカール氏のミューズだったことでも有名だ。
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「メットガラ」とは
「メットガラ」の参加条件、ゲスト
「ヴォーグ ジャパン」の公式サイトによると、チケットは個人で参加する場合1枚5万ドル(約665万円)で、10人用のテーブル席は30万ドル(約3990万円)から。完全招待制のため、出席者の最終決定権を持つアナ・ウィンターの招待がない限り、資金があっても出席できないという。
「メットガラ」の主催者
アナ・ウィンター米「ヴォーグ」編集長が主催する。
「メットガラ」の意味・歴史
「メットガラ」は1995年に開始し、毎年5月の第一月曜日にニューヨークのメトロポリタン美術館で開催される。同美術館内のコスチューム・インスティチュートが開催する展覧会のオープニングイベントにあたる。超大物セレブらが有名デザイナーのドレスを着て一堂に会するため、「ファッション界のアカデミー賞」とも評される。「メットガラ」のチケットがこれほど高額なのは、美術館のファッション部門の活動資金を集めるためのチャリティーイベントでもあるためだ。
「メットガラ」の視聴方法
「ヴォーグ ジャパン」が公式ウェブサイトで5月2日午前7時半(日本時間)からライブ配信を開始する。
「メットガラ」の歴代ドレスコード・テーマ
「メットガラ」2022年のドレスコード:ギルディッド・グラマー
2022年のドレスコードは、ギルディッド・グラマー(Gilded Glamour、金色に飾られた魅力)。1870〜90年代のアメリカにおける“金ピカ時代”を着想源としている。展覧会のテーマは“イン アメリカ:アン アンソロジー オブ ファッション(In America: An Anthology of Fashion)”だ。
「メットガラ」2021年のドレスコード:アメリカの独立
2021年のドレスコードは、“アメリカの独立(American Independence)”。展覧会のテーマは“イン・アメリカ:ファッションの辞書(In America: A Lexicon of Fashion)”。ニューヨーク・ファッション・ウイークと同時期の9月13日(現地時間)に開催した。
「メットガラ」2020年:中止
新型コロナウイルスの影響下で開催中止となった。
「メットガラ」2019年のドレスコード:キャンプ
2019年のドレスコードは“キャンプ“。展覧会のテーマは“キャンプ:ファッションについてのノート(Camp: Notes on Fashion)”。米国の批評家スーザン・ソンタグ(Susan Sontag)が語った悪趣味すれすれの美学を指す。
「メットガラ」2018年のドレスコード:天国のボディー
2018年のドレスコードと展覧会のテーマは“天国のボディー:ファッションとカトリックのイマジネーション(Heavenly Bodies: Fashion and the Catholic Imagination)”。開催前から物議を醸していたが、来場者のカトリックや宗教に対する考え、そしてテーマの解釈は多種多様だった。
「メットガラ」2017年のドレスコード:アヴァンギャルド
2017年のドレスコードは“アヴァンギャルド”。展覧会のテーマは“川久保玲/コム デ ギャルソン:間の技(Rei Kawakubo/Comme des Garçons: Art of the In-Between.)”。
米「WWD」が選ぶ「メットガラ」歴代ベストルックをピックアップ
「メットガラ」2022年のベストルック:ブレイク・ライヴリー、キム・カーダシアン
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ホストを務めた俳優のブレイク・ライヴリー(Blake Lively)は、ストラップレスのコルセット風のドレスを選択。アール・デコ風のデザインが、錆びたようなコッパー色とよく馴染んでいる。ティアラは少し“トゥーマッチ(やりすぎ)”にも感じられるが、今やコスプレ大会にもなっている「メットガラ」にはぴったりかもしれない。
当時交際中だったキム・カーダシアン(Kim Kardasian)とコメディアンのピート・デイヴィッドソン(Pete Davidson)も注目を集めた。キムはマリリン・モンロー(Marilyn Monroe)が「Happy Birthday Mr. President」を歌った際に着ていたドレスを着用した。
「メットガラ」2021年のベストルック :キム・カーダシアン、リアーナ
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キム・カーダシアンは離婚申請中だったカニエ・ウェスト(Kanye West)が「バレンシアガ(BALENCIAGA)」と共同でデザインした全身を黒で覆ったルックで登場した。リアーナ(Rihanna)も「バレンシアガ」を着用してパートナーのエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)と来場した。
「メットガラ」2019年のベストルック:レディー・ガガ
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2019年、レッドカーペット女王の座に君臨したのはレディー・ガガ(Lady Gaga)。タイトなネオンピンクのスカートにキラキラサングラスをかけて巨大な電話を持つガガは、十分すぎるくらいにドラマチックだった。
「メットガラ」2018年のベストルック:リアーナ
「メットガラ」の歴代ホスト
「メットガラ」2022年のホスト:ブレイク・ライヴリーら
2022年にホストを務めたのは、テレビドラマ「ゴシップ・ガール」で有名な俳優のブレイク・ライヴリーをはじめ、俳優のライアン・レイノルズ(Ryan Reynolds)、レジーナ・キング(Regina King)、作曲家や俳優としてマルチに活躍するリン・マニュエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)がホストを務めた。ミランダにとっては初めての「メットガラ」だった。
「メットガラ」2021年のホスト:大坂なおみ、ティモシーら
2021年にホストを務めたのは、テニスの大坂なおみ選手をはじめ、俳優のティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)、アーティストのビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)、詩人のアマンダ・ゴーマン(Amanda Gorman)。
「メットガラ」2019年のホスト:レディー・ガガら
2019年にホストを務めたのは、歌手のレディー・ガガ、ハリー・スタイルズ(Harry Styles)、テニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)「グッチ(GUCCI)」クリエイティブ・ディレクター(当時)。
「メットガラ」2018年のホスト:リアーナ、ジョージ・クルーニーら
2018年にホストを務めたのは、歌手のリアーナやドナテラ・ヴェルサーチ(Donatella Versace)、ジョージ・クルーニー(George Clooney)の妻で弁護士のアマル・クルーニー(Amal Clooney)。
「メットガラ」に参加したことのある日本人
2021年の「メットガラ」では日本人として大坂なおみが共同ホストとして参加した。俳優のティモシー・シャラメ、アーティストのビリー・アイリッシュ、詩人のアマンダ・ゴーマンらと共に、共同ホストを務めたことで話題となった。