コロナ以降、2023年もヘアカラーブームが継続中。そんななか、似合う色か、好きな色か、デザインを重視するべきか、何を基準に髪色を選んだら良いのかわからず悩んでいる人が増えているという。そこで今回は、人気ヘアスタイリストが厳選したヘアカラーをカタログ形式で紹介。色選びのポイントやヘアカラーにまつわる疑問、ダメージを抑えるコツも併せて解説する。
髪色を決める前に、本当に似合う色選びのコツを知ろう!
多様性が受け入れられる時代となり、学校でもオフィスでも、“個性を表現するツール”として髪色の自由が認められるようになってきた。その流れに乗って、ヘアカラーのトレンドもハイトーンカラーやK-POPアイドルのようなパステルカラーが急増。職業的に髪色で遊ぶことが難しいとされてきた人たちの間でも、こっそり冒険できるインナーカラーを楽しむ人が増えている。
これまである程度の制約がある中で髪色を選んできた人たちからすれば、いきなり選択肢を広げられても「どんな色にしたら良いのかわからない」と戸惑いもあるだろう。メイクのようにパーソナルカラー診断で似合う髪色を探す人も増えているという。パーソナルカラー診断は、自分の持って生まれた肌や瞳、髪の色を最大限に美しく引き立てるベストなカラーがわかるため、迷ったら一度プロに診断してもらいアドバイスをもらうのも良いだろう。
ただ、パーソナルカラーに頼ってばかりだと、いつも同じ系統の色ばかりになってしまうだけでなく、診断された色味が好みじゃなかった場合、髪色を心から楽しむことができなくなることも。髪は視覚的に与えるインパクトが強いため、髪色に変化をつけることで自分はもちろん人から見た印象も変わり、新しい魅力が引き出されるきっかけにもなる。 “似合う、似合わない”にとらわれず、感性のおもむくままに自由に髪色で遊んでみるのもおすすめだ。
髪色の特徴
■ピンク系
優しさや温かみ、可愛らしさを感じさせる色。サクラピンクやカシスピンク、ピンクアッシュなどバリエーションも豊富なため、パーソナルカラーを問わず似合う色を見つけやすい。
ヘアカラーのポイント
・どんな方でもなじみやすい髪色
・優しさや温かみ、可愛らしい印象を目指す方におすすめ
・ピンクはカラバリが豊富
■パープル系
パープル系は、ラベンダーベージュやピンクラベンダー、バイオレットアッシュなどバリエーションが多彩。赤みをおさえて透明感を引き出してくれるうえ、肌も明るく見せてくれる。ハイトーンに入れると透明感を、暗髪に入れると艶やかさや軽やかさをプラスできる。
ヘアカラーのポイント
・赤みを抑えて髪の透明感を引き出せる色
・肌を明るく見せる効果も
・ハイトーンに入れると透明感、黒髪には艶やかさ&軽やかさをプラス
■オレンジ系
注目の暖色系カラーの中でも、特に人気の高いカラー。オレンジブラウンやオレンジベージュ、アプリコットオレンジなどバリエーションも多彩で、優しさや柔らかな印象をプラスできる。日本人の肌とも相性が良いだけでなく、オレンジに褪色しやすい日本人の髪にとっては色の入りや持ちも良いというメリットも。
ヘアカラーのポイント
・暖色系カラーの中で特に人気
・優しさや柔らかな印象を求める方におすすめ
・日本人の髪質に合うため色の入りや持ちが◎
■ベージュ系
ミルクティーベージュやピンクベージュ、オリーブベージュなどのベージュ系は、トレンドカラーの代表格。透明感や柔らかさ、絶妙なニュアンスでこなれたムードを演出できるうえ、肌なじみが良いのも人気の理由。ハイトーンにオンカラーすれば透明感やこなれたくすみ感を、暗髪に入れれば抜け感をプラスできる。
ヘアカラーのポイント
・ベージュはトレンド感満載の色
・こなれムードを演出
・肌なじみがいい
・ハイトーンに入れると透明感やこなれ感、黒髪には抜け感をプラス
■グリーン系
オリーブグレージュやカーキアッシュ、ミントグリーンなど、繊細でオシャレ感のあるくすみカラーを楽しめるグリーン系カラー。中性色でどんな肌にも似合い、補色の関係で髪の赤みをおさえてブリーチなしの暗髪でも髪に透明感を与えられるのも魅力。
ヘアカラーのポイント
・繊細でおしゃれなくすみカラーが叶う
・どんな肌色の方にもなじむ
・ブリーチなしの黒髪にも透明感を演出できる
■ブルー系
韓国や日本のアイドルたちから人気に火がついたブルー系カラー。ブルベ肌の方が似合いやすく、クールさや大人っぽさ、スタイリッシュな雰囲気を演出できる。ハイトーンに濃いめのブルーをオンしてパキッと発色させたり、薄めに発色させてアッシュっぽさを楽しんだり、ブラックに混ぜて透明感をプラスしたりと楽しみ方もいろいろ。
ヘアカラーのポイント
・K-POP & J- POPアイドルを思わせる雰囲気に
・ブルベ肌の方とマッチする髪色
・クールでスタイリッシュになりたい方におすすめ
・ブルーは楽しみ方のバリエーションが豊富
■アッシュ系
くすみがかった灰色のことで、日本人の髪特有のオレンジみや赤みを打ち消して透明感を引き出し、透明感や柔らかさをまとえる定番カラー。ブリーチ後にオンすることで、より外国人風の抜け感やくすみ感が際立ち、おしゃれな雰囲気に。アッシュグレーやアッシュグレージュ、アッシュブラウンなどバリエーションが豊富で、微妙なニュアンスの違いを楽しめる。
ヘアカラーのポイント
・オレンジみや赤みを抑えて透明感をプラス
・外国人風スタイルを目指す方はブリーチをするのがベター
・カラバリが豊富で微妙なニュアンスの髪色も再現できる
■ブラック系
K-POPアイドルたちを中心に黒髪回帰の潮流が。艶やかさや伸びてきても根本が目立たないのはもちろん、クールな印象やモード感を出せるといったメリットも。ブルーやシルバーなどのニュアンスをプラスした透明感のある暗髪も人気。
ヘアカラーのポイント
・K- POPアイドルのような美しい黒髪を求める方におすすめ
・髪が伸びても“プリン状態”が目立ちづらい
・クールでモードな印象を演出
・ブルーやシルバーを加えて透明感を出すこともできる
最近はカラー剤の進歩でバリエーション豊かに
ニュアンスあるくすみ系カラーやデザインカラーを気軽に楽しめるようになったのは、カラー剤の進化によるところが大きい。赤みや黄ばみを効果的におさえ透明感をかなえるものや、多様な髪色ニーズに応えるカラーバリエーションが豊富なもの、発色の美しさや色もちを左右する毛髪ダメージをケアできるものがプロフェッショナルの現場では支持されているようだ。
■「イルミナカラー」
透明感やプリズムのような深み、ニュアンスを作り出す独自処方で多くのヘアサロンで支持されている定番のアルカリカラー剤。日本人特有の固く見えやすい髪も柔らかに発色する。どんな髪色ニーズにも対応できる幅広いカラーバリエーションも人気の秘密。
■「アディクシー」
独自技術で髪の赤みをゼロにして、ブリーチなしでも透明感のあるベージュカラーを実現する話題のアルカリカラー剤。赤みを効果的におさえられるため、アッシュやグレージュなど、ニュアンシーな寒色系くすみカラーがきれいに発色する。
■「スロウカラー」「スロウカラーシアー」
髪の地色をコントロールし、濁りのないニュアンスカラーをかなえるアルカリカラー剤。柔らかい空気感やクリアな発色、トレンドをおさえた色展開で人気。色落ちがやや早いが、その色落ちの過程すら美しくおしゃれに見えるという声も。
■「マテリア」
世界で唯一の特許技術「WOWクリームベース処方」を採用したアルカリカラー。カラーデザインの可能性が広がるクリアな発色で人気。カラーデザインを染色成分が髪の芯まで届かせ圧倒的な色もちを実現。さらに、アルカリ成分を減らしスキンケア系美容成分をプラスすることで毛髪ダメージをケアし、潤いのある滑らかな手触りがかなう。
■「キャラデコ」
寒色系や暖色系といったベーシックカラーから、トレンド感のあるニュアンスカラー、高彩度のアクリルカラーまで表現する多彩なカラーバリエーションで、オンリーワンの髪色を実現。ブリーチベースに可愛さや柔らかさ、透明感をオンできる酸性カラーもある。
■「エドル」
赤みを消し、光に透けるような発色を与え、髪の芯から美しく発色させるアルカリカラー剤。赤みに縛られない自由な色表現で様々な髪色ニーズに応える。ダメージケア成分「アクセスプレックス」が、毛髪のダメージ部に選択的に吸着し、毛髪を保護。均一な色表現と鮮やかな仕上がり、コンディションをキープする。
■「エノグ」
ネオンカラーなど絵の具そのもののビビッドなカラーを楽しめる塩基性の「ホリッカーライン」とアルカリ性の「カラーライン」がある。カラフルなアルカリカラーと塩基性カラーを、“絵の具”という名前の通りに、自由に混ぜ合わせて色作りでき、好みのカラーにアレンジできるのも魅力。
そもそも髪色を変えるためにブリーチは必要?
ブリーチとは髪の毛の色素を抜くこと。自毛より少しでも髪色を明るくしたいならブリーチは不可欠だ。そもそも、最もポピュラーな「アルカリカラー剤」は、酸化染料とアルカリ剤を含む1剤と過酸化水素を含む2剤を混ぜ合わせることで化学反応を起こし、毛髪を脱色しながら色を入れていくという仕組み。つまり、無難なブラウンヘアであっても、透明感や白みを感じさせる暗髪も、“髪の色素を抜く”という工程を踏む必要があるのだ。
一方、ヘアマニキュアなどの酸性カラーには脱色効果はなく髪表面をコーティングしているだけのため、黒髪を明るくすることはできない。明るさやニュアンスを出したい場合や髪色を楽しみたい場合は、アルカリカラー剤やブリーチ剤がマストとなる。
ここ数年人気のミルクティーベージュやアッシュグレージュなどの、白っぽく透け感のあるカラーは、ブリーチ後にカラーを入れるダブルカラーが一般的だが、最近では、ブリーチではなく通常のアルカリカラー剤で最大までトーンを上げてオンカラーしていくブリーチなしのダブルカラーというテクニックもあり、毛髪のダメージを抑えつつも明るくしたいという人に人気だ。また、ダブルカラーなしで透明感やニュアンスのあるおしゃれな髪色がかなうアルカリカラー剤もたくさん登場している。ただやはり、ブリーチでしっかりトーンアップしてから色素を入れるダブルカラーと比べるとできる色の表現が限られる。髪への負担を最小限にしてトレンドカラーを楽しみたい人はダブルカラーなし、ベージュなどの繊細な色みを表現したい時や、ビビッドなカラーを楽しみたいならダブルカラーがおすすめだ。
根元のプリンをきれいにしたいけどダメージは抑えたい場合は?
髪が伸びてきて根元が黒くなる“プリン状態”になった部分のみカラーするのがリタッチ。新しく伸びてきた部分はもちろん、以前染めた部分にもさらに染めていくのがフルカラー。伸びてきた根元をきれいにしたいけれど髪のダメージも気になる場合は、リタッチのみで毛先へのカラーはスキップするという手も。ただ、新生毛と以前染めた毛先とのトーンを完全に合わせることが難しいため、髪色によってはフルカラーをした方が美しく見えることも。一方、フルカラーは根元から毛先まで均一に美しく染め上げることができるのが一番のメリット。また、最近のカラー剤の進化は目覚ましくトリートメント効果もかなり高くなっているため、ハイトーンにしなければコンスタントにフルカラーする方がコンディションを保てる場合もある。ちなみに、染める範囲が違っても料金がさほど変わらないのは、リタッチでもフルカラーでも高度な技術が注がれている事実に変わりはなく、かかる手間もほぼ同じだから。髪色の印象を変えたい、きれいに染めたい場合はフルカラーがおすすめだ。
ハイトーンヘアもハイライトを入れればプリンが目立ちにくい
人気のハイトーンヘアは、トレンド感があっておしゃれに見える反面、メンテナンスに苦労するスタイルでもある。人間の髪は1ヶ月に1cmほど伸びるため、すぐに根元がプ黒くなってしまう。あまりこまめにサロンに行けない人や、できるだけ根元を悪目立ちさせたくない人は、髪全体をハイトーンにするのではなく、ベースを暗髪にして線状に細くハイライトを入れるスタイルがおすすめ。全体を染めないから伸びてきても自然で、ハイトーンの明るさもキープできる。ダメージも最小限に抑えられる。
ヘアカラーをする時のポイントとは?
コストがかかってもサロンカラーを選ぶのなら、サロンのホームページやSNSで作品を見たり、口コミなどをチェックして、「自分の好みの髪色を実現できるか」「カラー歴はどれくらいあるのか」などきちんとリサーチを。また、美容師レベルの知識がないのに、ネットなどの情報をもとに「○○というカラー剤で△△カラーにしてください」などと注文するのは御法度。他人の事例が必ずしも自分の髪にも当てはまるとは限らない。美容師は髪の太さやダメージ具合、髪色の履歴などをすべて考慮したうえで、なりたい髪色に近づく最短かつ最善の方法を提案しているため、信頼できる美容師を見つけたら、なりたい髪色の画像を見せるだけで十分だ。
髪色は「長持ち」させるもよし!「色落ち」を楽しむもよし!
ヘアカラーの楽しみ方は、何を重視するかで変わってくるもの。染めたてのカラーをできる限り長く楽しみたい人もいれば、シャンプーのたびに色が変化していくその過程も楽しみたい人も。ヘアカラーの持ちをよくするコツ、色落ちしてもきれいな髪色とは?
髪色を長持ちさせるためのポイント
サロンカラーをしたその日にシャンプーする、カラー直後から洗浄力の高いシャンプーを使用する、紫外線を長時間浴びる、ヘアアイロンを毎日使っている、高温のドライヤーで髪を乾かしている……といった習慣はヘアカラーの褪色を早める原因に。さらに、トレンドのベージュやラベンダーといった透け感のあるニュアンシーなカラーや、ビビッドなカラーは色持ちが悪いため、カラーケアシャンプーに切り替えるか、ムラサキシャンプーやピンクシャンプー、カラートリートメントなどで色をチャージすると、比較的長く鮮やかなカラーを楽しめる。また、毛髪にダメージがあると、キューティクルが開きっぱなしの状態となるため色素が流出しやすく、褪色が進んでしまうため要注意。サロンカラーをする時はサロントリートメントをセットで行ったり、ホームケアでもカラーケア用のトリートメントやリペア効果の高いヘアパックを使ったりしてこまめにケアをするなど対策を。
髪色の色落ちも楽しむためのポイント
ヘアカラーは染めたての色だけでなく、日々変化していく色の美しさも楽しみ方のひとつ。色落ちまで楽しむことを前提に髪色を選ぶのもアリだろう。ハイライトのようなデザインカラーは、黒髪と白髪のコントラストを和らげてくれるため、新たに生えてきた部分に白髪が出てきても目立ちにくいというメリットがある。その一方で、褪色が進むほどハイライト部分が明るくなるため、派手に見せたくない人には不向きといえる。日本人の髪はもともとブリーチをするとオレンジっぽく抜けていくため、あえてオレンジ系カラーにすると色持ちが良く褪色の過程も美しくなる。
2020年代の定番カラーとは?
ここからは、豊富な知識と卓越したテクニックでなりたい髪色を叶えるair-KOBEの八木眞理子副店長が、2023年の最新ヘアカラートレンドや、その潮流を作った2020年代のヘアカラーをレクチャー。まずは2020年代の定番カラーから。
1 / 1
「2020年代は、TWICEやBTSなど、 K-POPアイドルたちの人気に触発されたヘアデザインが注目を集め、ブロンドやパステルなどのハイトーンヘアがトレンドに。ここ数年人気の暖色系カラーの注目が集まり始めたのもこの頃からです。それまでは赤みを嫌ってアッシュ系カラーに落ち着く人がほとんどでしたが、むしろ赤みを生かした髪を楽しむ人が増えてきました。その取っ掛かりとしてトライしやすいのがピンク系カラー。この潮流は今年もまだまだ続いています」
●ハイトーン
1 / 2
2020年代のトレンドカラーの代表格。ブリーチ剤やアルカリカラー剤の質が飛躍的に進化し、毛髪への負担が減ってきたことで、髪色を明るくすることへの抵抗感が薄れてきたことも人気に火をつけた理由のよう。また、ブリーチ後にオンカラーするための薬剤の種類やカラーバリエーションが増え、シルバーアッシュやミルクティーベージュ、ラベンダーピンクなどのニュアンシーなカラーを楽しむ人が急増中。
●ピンクなどの暖色系
1 / 1
長らく“おしゃれな髪色はアッシュ”という流れが続いていたが、2020年あたりからじわじわ人気が高まっているのが、ピンクやレンガ色などの暖色系カラー。レッド系は日本人の肌と相性がよく明るくきれいにみせてくれる色でトライしやすいのも人気の理由。
【最新】2023年のトレンドカラーはこれ!
「基本的には2020年代と大きな変化はなく、引き続きハイトーンヘアと暖色系カラーが人気。薬剤もますます進化し種類も増えたことで、どちらもよりカラーバリエーションが豊富になりました。今年はさらに、透明感ある暗髪のオーダーも急増中。中途半端なブラウン系よりも、柔らかなシアーベージュのような、何色とはっきり言えないニュアンスをまとった暗髪が人気です」(air-KOBE八木眞理子副店長)
●暖色系カラー
1 / 3
カラー剤の質が飛躍的に向上し、ピンクなどの繊細で可愛いカラーを簡単に出せるようになってきたことで、暖色系カラー人気がさらにヒートアップ。より最旬なムードをまといたいなら、ヘアスタイルとのコーディネートまでこだわると◎。フルバング+ピンクやオレンジ、レンガ色などの暖色系カラーの組み合わせがおすすめ。
●透明感のある暗髪
1 / 3
職業柄、髪色を明るくできない人たちの間で人気を集めているのが透明感のある暗髪カラー。光に当たった時に少しシルバーがかったような、白っぽく透けたようなニュアンスを生まれるため、ロングヘアでも重く見えない。艶やかで髪が美しく見え、新生毛が目立たないのも魅力だ。ディープグレージュやパープルグレージュ、ブラウングレーなどニュアンスも多彩。
職業も世代も問わず楽しめる“デザインカラー”がブーム
「デザインカラーとは、部分的に明るくしてメリハリを出したり、一部分だけ色を変えてポイントを作ったりするカラーのことで、コロナ禍に流行したインナーカラーもそのひとつです。前髪の内側をブロンドにして表面を暗髪にしたり(その逆バージョンもあり)、顔まわりにだけハイトーンを入れたり、根元は暗く毛先に向かって明るくなるようグラデーションをかけたりと、いろんなデザインカラーを楽しむ人が増えています」(air-KOBE八木眞理子副店長)
●インナーカラー
1 / 2
耳にかけた時にイヤリングのように見えることから“イヤリングカラー”とも呼ばれる人気のデザインカラー。結んでしまえば隠せるため職業問わず楽しめる利便性の高さと、髪全体ではなく一部分しかブリーチをかけないためダメージが抑えられること、おしゃれな雰囲気を簡単に引き出せるなど、メリットが多い。
●フェイスフレーミング
1 / 1
フェイスラインの内側だけ髪色を変えるデザインカラー。自然に立体感があるように見せることができる。外側を明るくし内側を暗くすると、顔が引き締まって見え小顔効果も。
●裾カラー
1 / 2
毛先や前髪など、先端の5cmくらいだけ色を変える今注目のデザインカラー。インパクトやトレンド感を簡単に演出できること、ダメージをさほど気にせず色で遊べること、傷んだり飽きたりしたらカットしてしまえばいいという手軽さも魅力。
●シャドールーツ
1 / 1
シャドールーツとは、根元を暗くして、毛先に向かうほど明るくなっていくデザインカラーのこと。グラデーションのため立体感が出せることと、ゴージャスな雰囲気を楽しむことができる。根元が暗いため新生毛が伸びてきても目立ちにくく、ハイトーンカラーを長く楽しみたい人にもおすすめ。基本の「黒→ブロンド」はインパクトが強めだが、写真のように「黒→暖色系ダークトーン」へのグラデーションならトライしやすい。
【系統別】2023最旬ヘアカラー一覧
【ピンク系】濃い目のピンクブラウン
1 / 1
旬のピンクをさりげなく楽しみたい人に。ブラウン感が強く白髪が気になる髪でもきれいに染まるため、年齢問わずトレンド感のあるカラーにトライできる。濃く染まることで艶が際立つうえ、色持ちが良いのも魅力。
【ピンク系】サクラピンク
1 / 1
桜のような明るいピンクトーン。ブリーチ剤を使わずにWカラーにしているため、トーンアップしすぎずほどよい明るさに。職業柄明るくできないけれど髪色を楽しみたい時や、髪のダメージを抑えつつ髪色で遊びたい時におすすめ。
【ピンク系】カシスピンク
1 / 1
赤み強めのピンクカラー。アルカリカラー剤に塩基性カラー(イオン結合で染料を吸着させる髪にダメージを与えないカラー剤)を混ぜることで、写真のようにブリーチなしでも鮮やかなピンク色を楽しめる。色のインパクトが強いため、派手さを和らげたい人はボブやショートがおすすめ。
【ピンク系】スモーキーピンクアッシュ
1 / 1
トレンド感がありつつも、ナチュラルなピンク感でトライしやすいスモーキーピンクアッシュ。ブリーチで明るくした髪に、ピンクと黄色みを抑えるアッシュを混ぜたカラーをオンすることで、ふんわりと柔らかな発色がかなう。
【オレンジ系】ブライドオレンジ
1 / 1
日本人の肌に合う、ブリーチベースでしっかり発色させた鮮やかなオレンジ。日本人の髪はオレンジに抜けやすいため、あえてオレンジを入れることで発色がよくなり色持ちも良くなる。ふんわりスタイルよりは、厚めのボブヘアなどがおすすめ。
【オレンジ系】オレンジブラウン
1 / 1
オレンジ強めのブラウンカラー。ブラウンベースのため職業や年代を問わずトレンド感を楽しめる。髪全体に入れるのはもちろん、より色味をナチュラルにしたい時やダメージレスに楽しみたい時は、写真のようにシークレットハイライト(通常のハイライトよりも筋感の出ないナチュラルなハイライト)を全体に入れた上からオンすると◎。
【オレンジ系】ウォームオレンジ
1 / 1
スモーキー感のある深めのオレンジ。明るいベースの上からグレーを混ぜたオレンジをオンすることで、スモーキーなニュアンスを楽しめる。色落ちが早いためカラーケアシャンプーやトリートメントはマスト。ただ、色の落ち方もきれいなため、あえて楽しむのもアリ。
【ベージュ系】オリーブベージュ
1 / 1
“ほうじ茶カラー”とも呼ばれているオーダー率の高い人気カラー。モスグリーンのようなニュアンスのあるベージュ系で、光に当たった時の透明感のある発色が特徴。日本人の髪は色が抜ける過程で赤褐色になるが、赤みを打ち消す反対色の緑を入れることで、透明感を引き出すことができる。
【ベージュ系】 スモークベージュ
1 / 1
ここ最近トレンドのニュアンシーなベージュブラウン。何色でもない絶妙な発色が柔らかさを感じさせる。黄みやオレンジみを打ち消すブルーやパープル、グリーンを細かく組み合わせることで、スモーキーな白寄りのベージュになる。レングスも肌トーンも世代も問わず楽しめるカラー。
【ベージュ系】 パールベージュ
1 / 1
艶やかな輝きのあるベージュカラー。明るめのベースにオンすることで、繊細なベージュもしっかりと発色。またグレーを薄く入れることでパールっぽい艶やニュアンスを楽しめる。
【グレージュ系】シルバーグレージュ
1 / 1
みずみずしい艶と透明感を感じさせるトレンドの暗髪カラー。明るいベースに、3レベルぐらいの深めのトーンでダブルカラーすることで、ダークトーンでも透明感や色味を楽しめる。
【グレージュ系】 アメジストグレージュ
1 / 1
パープルの色味と、パープルを混ぜることで生まれる透明感と軽やかさを楽しめる春におすすめのグレージュ系カラー。毛量が多い人やロングヘアは、写真のようにシークレットハイライトを細かく入れた上にオンすると、ハイライトの黄みをパープルが打ち消してスモーキー感が生まれ、柔らかな発色に。
【グレージュ系】モスグレージュ
1 / 1
一見落ち着いて見えるのに、柔らかさや抜け感を感じさせる透明感のある暗髪カラー。グレーをしっかり入れ、さらにブルーをわずかにプラスすることで、黄色く抜けてきた時にグリーンのニュアンスにチェンジ。色落ちの過程まで楽しめる。
【レッド系】チェリーレッド
1 / 1
明るいベースに濃い赤とピンクをオンした、赤み強めのカラー。パキッと赤みが出るものの、全体的にこっくりとした深みがあるためトライしやすい。写真のように根元は暗いまま毛先に向かって赤みが強くなるようにグラデーションをかけるシャドールーツもおすすめ。
【レッド系】レッドブラウン
1 / 1
温かみのあるブラウンにアクセントカラーで赤を入れた、トライしやすく好印象なカラー。赤のニュアンスを醸し出せることで、派手さは出ないものの無難にも見えない絶妙な発色に。
まとめ
自分にいちばん似合う色で魅力を最大限に輝かせることができるのも、「好き」や「トレンド」で髪色を選び新たな魅力を開拓できるのもヘアカラーの醍醐味。今は髪色の自由が受け入れられつつあり、カラーのバリエーションもカラーデザインも豊富になってきたからこそ、お任せばかりでマンネリしていてはもったいない。ぜひ記事を参考に、髪色でもっともっと冒険を。髪から気分をあげて、イメージチェンジを思いっきり楽しもう。