ファッション

「ナイキ」がウィメンズカテゴリー強化 本国VPがみる日本ならではの課題とは?

 「ナイキ(NIKE)」は、ウィメンズカテゴリーを強化している。2020年には、ウィメンズカテゴリーを監修するデザインリーダーを設け、商品開発を加速してきた。来日したケイトリン・キス=ウィメンズ・パフォーマンスアパレル・グローバル VPは、「この2~3年で、女性特有のニーズに包括的に応えられるようイノベーションに対する投資を倍増させている。あらゆるライフステージの女性たちに向けて提案する土台は整ったので、今後は顧客のフィードバッグを丁寧に聞きながら既存商品に修正を加えていく」と話す。

 これまでに、過去最多の30サイズをそろえた“フライニットブラ”、妊娠中や出産後の女性のニーズに沿って開発した“ナイキ (M)”コレクション、独自技術で汗染みを解消した“ナイキ ステルス エバポレーション”、サイズ展開を4Xまで広げたプラスサイズ向けのアパレルコレクションなどを発表。課題は豊富な商品バリエーションの中からそれぞれの機能性やターゲットの違いを的確に消費者に伝えていくコミュニケーション面だといい、店頭やEC、アプリなどのさまざまなチャネルで施策を練る。

 日本では、柔らかな履き心地の“ゼンビー レギンス”などが売れている。キス=ウィメンズ・パフォーマンスアパレル・グローバル VPは日本市場特有の課題について「欧米では女性がレギンスで街を歩いている姿をよく見かけるが、日本やアジアではフィットネスが好きな女性にとってそれは非常に心理的ハードルが高いようだ。私たちが日本で商品を販売する上でも興味深い課題で、もっとそのような環境でも快適に過ごせるように改善するべきなのか、レギンスやブラ以外の商品を開発するべきなのかなどを考えている」と話し、今後はよりコミュニティーとつながる機会を増やし、このような地域特有の課題やニーズを拾っていくという。

新作2型を発売 生理中の運動もサポート

 5月には生理中の運動もサポートする新作ショーツ“ピリオド”(税込7700円)と、新作シューズ“ナイキ モティバ”(同1万2100円)の発売も控える。5月上旬発売予定の“ピリオド”は、クロッチ部分に超薄型の吸水ライナーを搭載する。多くの検証や試着テストを行いながら、タンポン、ナプキンまたは月経カップと併用して着用できるよう生地の機能性を高めることに注力し、水分を吸収して留める2層のまちとライナーに漏れを防ぐ層を組み合わせた。

 また25日発売予定の“ナイキ モティバ”は、走行中の体重移動をサポートするロッキングチェアのような形状のソールと、着地時の衝撃を吸収する“クシュロン 3.0 フォーム”が特徴だ。アウトソールには、負荷がかかる位置を計算して凹凸を配置するなどし、運動中の疲労を軽減させる設計を追求した。

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