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【2023最新ヘアアレンジ】簡単なアレンジや、輪郭別・長さ別のアレンジを紹介

ポニーテールの応用アレンジ
髪を伸ばしかけの時、イメチェンしたい時、手早くまとめ髪を作りたい時など、ヘアアレンジはいくつか覚えておくと何かと便利。すべてのアレンジの基本となる仕込みやテクニックから、こなれて見せるコツ、王道のアレンジスタイル、顔型別やレングス別、シーン別アレンジまで、思い通りのヘアアレンジをかなえるテクニックを紹介する。

「簡単なヘアアレンジ」って書いてあるけどうまくいかない?

TikTokやInstagramで「#ヘアアレンジ動画」や「#セルフヘアアレンジ」が人気ハッシュタグになるほど、ヘアアレンジを楽しむ人が増えている。簡単にこなれたニュアンスをプラスできる“くるりんぱ”やラフな印象に仕上がる“引き出しテク”などの簡単にできるテクニックも増え、セルフアレンジの幅が広がってきた。ただその一方で「動画を参考にしてもとうまくいかない」「手順も使うアイテムも髪の長さも間違っていないはずなのに、なんとなく野暮ったく見える」など、不満を感じている人も少なくない。そこで今回は、air-GINZAの岡田有加スタイリスト、air-YOKOHAMAの翁像杏奈スタイリストが、基本の仕込みからオケージョンにも合うスタイルまで、セルフヘアアレンジの基本を解説する。

成功のカギは「事前準備」

シンプルなポニーテールなのにオシャレに見える人と、生活感のある疲れた印象に見えてしまう人がいる。その差を生むのは「事前の仕込み」ができているかどうかだ。洗いっぱなしの髪のままでは、どんなに手の込んだアレンジも浮き毛が目立ったり、トップが潰れ野暮ったい印象を与える上に、セット自体の持ちもイマイチに。また、せっかく引き出した後れ毛やもみあげがストレートのままだと、だらしなさや疲れた印象を与えてしまう。前髪やもみあげ、襟足の後れ毛はヘアアイロンなどでニュアンスをつける、トップにボリュームを持たせメリハリをつける、毛先のまとまりや毛束の艶を意識するなど、細かい要素をきちんとおさえるだけでさりげないアレンジでも驚くほどこなれて見えるようになる。ヘアアレンジの操作性を高めるスタイリング剤や、後れ毛や毛先のニュアンス作りに欠かせないヘアアイロンの使い方は最低限覚えておきたい。

スタイリング剤を全体にしっかりと揉み込みなじませる

三つ編みやポニーテールなどのまとめ髪をする場合、洗いっぱなしのサラサラとした髪では扱いにくく、毛束の面がそろわず艶のないボサボサとした印象になりやすい。アレンジを行う前にスタイリング剤をしっかりもみ込んでおくことで、髪の操作性が格段にアップし編みスタイルもまとめ髪も艶やかにまとまりよく仕上がる。

スタイリング剤は、アレンジするスタイルや髪のコンディションに合わせてセレクトしよう。ハーフアップなどのダウンスタイルの場合は、髪が乾燥していたり広がっていたりすると洗練された雰囲気にはなりにくい。スタイリング前のアウトバストリートメントはもちろん、ブローやヘアアイロンでカールをつけた後にヘアミルクやヘアオイルなどをしっかりもみ込んでまとまりをよくしておくことが大切だ。編み込みスタイルなら、編む部分にワックスやバームをもみ込んでおくとアレンジしやすくなり、面に艶が出て毛束もまとまってきれいに仕上がる。

先にコテで巻いておく

まとめ髪にしたい時やトップにボリュームを出したい時は、始めにヘアアイロンを使い土台を整えてこう。ストレートアイロンはプレートの大きさ、カールアイロンは太さが商品によって異なるため、髪の長さや目的に合わせて選部と良いだろう。特にカールアイロンは、髪の長さに対して細いものを選ぶとカール感が強く出過ぎて“仕込み”としては不自然に見えてしまう。肩甲骨にかかるぐらいのロングヘアの場合は32mmを目安に選ぶとベターだ。トップのボリューム作りは、やるとやらないとでは仕上がりや持ちが大きく変わってくるためぜひ覚えておこう。

自然にふっくら感アップ。カールアイロンを使った根元巻き

ブロッキングは頭頂部を縦に3分割。軽く引っ張りながら毛束を根元ギリギリでひと巻きし、根元を立ち上がらせる。3つの毛束は巻く位置を均等にせず、前後にずらして巻くと横から見た時に立ち上がりがランダムに見え自然な印象に。

ルーズ感もプラスできるストレートアイロンを使った波巻き

より無造作感を出したい時は、ストレートアイロンで波巻きを。頭頂部の髪を横に3分割したら、ひとつの毛束をはさみ、手首を内→外と交互に返しながら波打つようにクセづけしていく。きっちりきれいに波を作らずラフにクセづけする方がナチュラルに見える。

人気の簡単なヘアスタイル!基本と応用アレンジ

仕込みができたらいよいよヘアスタイリングの工程へ。トレンドのヘアアレンジに欠かせないテクニック“くるりんぱ”のほか、王道なのに意外と難しいポニーテール、可愛いのに一歩間違えるとお疲れ感が出てしまうおだんごスタイルの基本&応用テクニックを紹介する。それぞれのスタイルでさりげないセンスとテクを感じさせるコツと、注意したいポイントもあわせてチェックを。“くるりんぱ”は基本的には道具いらずでできる簡単なテクニックだが、手先に自信がない人や編み込みに毛束を混ぜ込むなど複雑なアレンジスタイルをしたい時は100円均一ショップなどで販売されているアレンジスティックがあると便利だ。

簡単にできる上にハーフアップやアップスタイル、編みスタイルなど幅広く応用が効く “くるりんぱ”は、いまやどんなヘアアレンジにも欠かせないテクニック。ぜひ覚えておきたい小技だが、簡単なはずなのになぜか上手くいかないという人も少なくない。うまくいかない理由の多くは“くるりんぱ”をする位置の違いで、結んだ髪の中央部分を割って毛束を入れ込むと割れたような仕上がりになってしまうほか、ボリューム感も出しづらくなるのだ。そこで、解決策としておすすめしたいポイントは「毛束を入れ込む位置を、結んだ髪の中心から少し横にずらしたところにする」こと。それだけでふんわりとしたボリューム感と無造作感を作りやすくなる。土台が完成したら毛束をつまんで引き出すひと手間も重要だ。

①頭頂部の髪を分けとりゴムで留める。ゴムの根元のすぐ上に指を差し入れ、開いた穴に毛束を上から通す。
②指を通す位置を中心から少し横にずらすと、中心が割れずトップにボリュームが生まれこなれた印象に。
③全体のバランスを見ながら、トップやねじれた部分の毛束をつまんで引き出し、ラフにほぐす。
④リボンなどでゴムを隠して完成。トップに自然なボリュームがあることで横顔や頭の形もバランスよくきれいに。

①基本の“くるりんぱ”を作る。
②片手でゴムを押さえながら、トップやねじれた部分の毛束をつまんで放射状に引き出しほぐす。
③耳下の髪をすべて片側に寄せる。
④三つ編みを作ってほぐしゴムで留める。
⑤三つ編みを逆サイドに引っ張りながら毛先をしまいこみピンで留める。編み込みと逆サイドに留めることで、三つ編みの根元が浮かず襟足が収まりやすくなる。
⑥後れ毛にニュアンスをつけ、好みのヘアアクセサリーなどを着けて完成。

ポニーテールをしたい方へのアドバイス

アクティブな印象のポニーテール。どんなファッションとも相性が良く1本にまとめるだけの簡単さが魅力の王道アレンジではあるものの、位置を間違えるとお疲れ感が際立ってしまったり、面をピシッと整えすぎるとモード感が強くなりすぎたりと、塩梅が難しいスタイルでもある。今っぽさを演出したいなら、頭の形がきれいに見える位置でゆるやかにまとめるローポニーがおすすめだ。トップのボリューム作りと毛先や後れ毛の柔らかなニュアンスづくりが成功の鍵だ。

ポニーテールの基本アレンジ

①トップは32mmのカールアイロンで根元巻きし、ふんわり立ち上げておく。
②センターと左右の3カ所に分け、外側に向かって髪を巻く「リバース」と内側に向かって巻く「フォワード」を混ぜたミックス巻きにするとより自然に仕上がる。毛先やフェイスラインの後れ毛もヘアアイロンでニュアンスをつけておく。
③前髪や後れ毛を残しひとつに結ぶ。あごから耳に繋がるラインの延長線上で結ぶと、頭の形がきれいに見え横顔も美しく見える。
④最後にゴム隠し。ゴムの下にアレンジスティックを通す。
⑤スティックを挿した状態で少量の毛束を取る。
⑥スティックが挿さった状態のまま、ゴムの根元に毛束をぐるぐると巻き付ける。
⑦毛先をスティックのリングに通して下にすっと引き抜く。ピンなしでゴムがきれいに隠れる。
⑧前髪や後れ毛にバームをもみこんでニュアンスをつけたら完成。

ポニーテールの応用アレンジ

①センターとサイドで髪をブロッキングし、センターのみゴムで結ぶ。
②片方の毛束をブラシで面を整えながら、ゴムの上に被せるように逆サイドへ。
③毛束をゴムにぐるぐると巻きつけてピンで固定する。
④反対側の毛束も同様に、ブラシで面を整えながら逆サイドへ。根元をひと巻きしたら、テールの毛束を少量拾って一緒にねじり、根元に巻きつける。
⑤ ④を数回繰り返し、ゴムで留める。モデルの髪の長さで3回。毛束の長さやバランスを見て調整する。
⑥毛先や後れ毛にバームをもみこんでニュアンスをつけたら完成。

おだんごヘアをしたい方へのアドバイス

ポニーテールに並ぶ王道アレンジのおだんごヘア。ロングだけでなく、ミディアムやボブなど幅広いレングスで楽しめるのも人気の理由だ。ただ、面をきっちりとそろえすぎるとクラシカルになりすぎてしまい、反対にボサボサだとお疲れ感が際立ってしまう。また、おだんごの位置が高すぎると子どもっぽく見えすぎてしまうなど、バランスもなかなか難しい。大人は後頭部のカーブがくびれる、首の後ろの中央にある少しくぼんだ「盆のくぼ」の少し上あたりでふわっとラフにおだんごを作ると品よくまとまる。

おだんごの基本アレンジ

①結ぶ位置を決めたら片手で毛束を押さえ、もう片方の手でトップの毛束をつまんで引き出しボリュームを出す。
②ミディアムやボブなどの場合は、巻きつけた時に髪の毛がこぼれないよう毛束に逆毛を立てておく。
③毛束を3つに分けてそれぞれねじり、毛束をつまんで引き出す。
④ゴムを隠すように髪を巻きつけてピンで留める。バランスを見ながら残りの毛束も同様に行う。
⑤ヘアアイロンを使い、前髪やもみあげにニュアンスをつけたら完成。

おだんごの応用アレンジ

①髪全体をアイロンで巻いてニュアンスをつけ、トップの髪を“くるりんぱでまとめておく。
②“くるりんぱ”に使った髪の毛先は邪魔にならないようクリップ類であげておく。ハーフアップの下部分の毛束をねじっておだんごを作りピンで留める。
③上に留めておいた毛束をおろし、ねじって毛束をつまみ引き出す。
④ねじった毛束をおだんごの下から巻きつけてピンで留める。
⑤サイドの髪も同様にねじって毛束をつまんで引き出し、おだんごにラフに巻きつけて完成。

慣れてきたら編み込みに挑戦

ヘアアレンジに慣れたら、少し難易度を上げ編み込みに挑戦してみよう。編み込みはショートヘアやボブなどレングスを問わず楽しめるほか、動きやボリューム、華やかさを簡単にプラスできる便利なテクニック。複雑に見えるが周囲の髪を拾いながら三つ編みをしていくというシンプルな構造なので、手順さえ覚えてしまえばシンプルな編みおろしスタイルも、顔周りをキュートに魅せる片編み込みもすぐにマスターできるはず。

まずはすべての基本となる表編みからトライ。編み目が浮き上がる裏編みよりもナチュラルに仕上がるため、大人のヘアアレンジに活躍する。基本の編み込みをおさえつつ、より凝った仕上がりに見える取り入れ方やアレンジテクニックをご紹介。

編み込みの基本アレンジ

①サイドに片編み込みを作っていく。スライスは真っ直ぐとると編みおろしていく途中で根元が浮いてしまうので要注意。頭のカーブに沿って丸くとると、編み込みが浮かず収まりやすくなる。
②毛束を3つに均等に分ける。
③一度三つ編みを作ったら、フェイスライン側の髪を少量拾い毛束の上から重ねて入れ込み一緒に編み込んでいく。これを耳上あたりまで繰り返す。細かく編みすぎると根元浮きの原因となるため、ざっくり太めに編んでいくのがおすすめ。
④耳下は三つ編みし、ゴムで結ぶ前に毛束をつまんで引き出しほぐす。
⑤編み込みと一緒にすべての髪をまとめゴムで留める。
⑥ゴムの根元にアレンジスティックを挿し、毛束を少量とってリングに通す。
⑦スティックを引き抜き、毛束を広げてゴムを隠す。
⑧前髪や後れ毛にニュアンスをつけたら完成。

編み込みの応用アレンジ

①“くるりんぱ”と編み込みを組み合わせたアレンジスタイル。まずは前髪ともみあげの後れ毛を残し、“くるりんぱ”に使う髪と編み込みをする髪を分け取る。
②“くるりんぱ”をし、トップやねじれた毛束をつまんでほぐす。
③サイドの髪をねじってほぐす。
④“くるりんぱ”をした髪の根元にアレンジスティックを挿し、サイドの髪をリングに通し引き抜く。逆サイドも同様に。その下にもう一段、サイドの髪で作ったハーフアップができあがる。
⑤中央の毛束を三つ編みしてほぐす。
⑥残りの両サイドの毛束はロープ編みしてほぐす。
⑦三つ編みのひと編み目にアレンジスティックを挿し、ロープ編みした毛束を通して三つ編みに入れ込む。逆サイドの毛束も、三つ編みのふた編み目あたりにアレンジスティックを通して入れ込む。
⑧すべての毛束を三つ編みで1本にまとめたら、毛束をほぐしてゴムで留める。最後にアレンジスティックでゴム隠しをしたら完成。

ロングヘアの基本アレンジ

①「編み込み 応用編」⑤の続きから。“くるりんぱ”した毛束とサイドのロープ編みした毛束は上にあげておく。残った耳下の髪は2つに分ける。
②2つに分けた襟足部分の毛束をロープ編みしてほぐす。
③まとめたと気に自然になじませるため、毛先が輪になるようゴムで結ぶ。
④耳下の三つ編みの片方を折りたたみながら逆サイドへ持っていきピンで留める。もう片方の三つ編みも同様に。
⑤くるりんぱから繋がる三つ編みも折りたたんで片方を逆サイドでピン留め。反対も同様に。
⑥後れ毛にニュアンスをつけて完成。

ロングヘアの応用アレンジ

①“くるりんぱ”の前準備として、トップを1cm程度の薄さで横に3分割し、根元をストレートアイロンで波巻きしてニュアンスとボリュームを出しておく。カールアイロンよりも無造作感が出てバランスよく仕上がる。
②耳上あたりで“くるりんぱ”を作る。
③そのすぐ下から毛束を少量とる。
④毛束を“くるりんぱ”のゴムの上に被せるようにゴムで留め、これも“くるりんぱ”する。
⑤ ④のゴムの根本にアレンジスティックを通す。
⑥残りの毛束を3~4分割し、端の毛束をリングの輪に通して引き抜き、巻き込んでいく。
⑦残りの毛束も同様に、ひと束ずつアレンジスティックで毛束を巻き込んでいく。
⑧最後の毛束まで通し終えたら毛先をねじってほぐし、耳裏付近でピンで固定する。
⑨毛先を隠すようにしまい込みピンで留める。
⑩ヘアブローチなどで飾って完成。

リボンや紐を使った簡単なヘアアレンジ

編み込みができるようになったら、リボンや革紐を使ったヘアアレンジもおすすめ。一緒に編み込めば、編み目が際立ちさらにこなれた雰囲気に。三つ編みや毛束の上から巻きつけたり、ゴム隠しとしてポニーテールやおだんごの根元に結べば、一気に華やかさがアップ。リボンと一緒に編み込むときは、リボンの長さを編む範囲の2倍にする。長すぎても短すぎてもバランスが悪くなるので、面倒でも必ず調整を。また、リボンの太さは編み目の大きさとそろえると仕上がりがきれいに。編み目が細かい時は細いリボンを、ざっくり大きく仕上げる時は太めのリボンを選ぶ。リボンが捻れないようにし、面をきれいに出しながら編み込んでいくのもポイントだ。

①編み込みする部分がパサついていると毛束をきれいに引き出せないため、オイルやワックスなどをもみ込んでまとまり良くしておく。
②前髪を残してトップから毛束をとって“くるりんぱ”をし、リボンを通す。それから編み込みを行うことでゴムを自然に隠せ、より立体感やこなれたニュアンスが出せるようになる。
③毛束を三等分し、ねじれないように気をつけながらリボンと一緒に表編みしていく。耳横付近まで編み込んだらゴムで留めリボンを結ぶ。一度ピンで固定してから結ぶと解けにくくなる。最後に前髪や毛先にニュアンスをつけて完成。

結婚式やパーティーにおすすめのヘアアレンジ

結婚式やパーティーなどのオケージョンスタイルに合わせるヘアスタイルはヘアサロンでセットしてもらうものと思っている人は少ないが、“くるりんぱ”や三つ編み、おだんご、編み込みができるようになれば、華やかなシーンでもセルフヘアアレンジで十分対応できる。ただし、結婚式の場合は「主役は新郎と新婦」と肝に銘じ、派手になりすぎないよう気を配って品よく仕上げるように心がけよう。

アレンジのバリエーションの少ないショートヘアやボブの場合は、無理にアレンジするよりも式直前にカットやカラーをして整えるだけでも十分だが、華やかさをプラスしたいならヘアアイロンでボリュームやニュアンスをつけたり、編み込みを部分的に取り入れたり、カチュームやビジューピンなどのヘアアクセサリーをプラスするのがおすすめだ。ここでは、ヘアセットがマストなミディアム~ロングヘアのアレンジスタイルを紹介。いつもよりちょっと華やかなパーティーにぴったりの基本スタイルも、ドレスアップスタイルにも映える応用スタイルも、複雑に見えて実は簡単なので挑戦してみてほしい。

【輪郭別】ヘアアレンジ一覧

「髪は顔の額縁」と言われるように、髪は顔の印象まで左右するもの。ヘアスタイル次第で顔がより美しく引き立つこともあれば、ネガティブポイントを悪目立ちさせてしまうこともある。顔型は「丸型」「面長型」「ベース型」「逆三角形型」などのバリエーションがあり、一般的に、「卵型」の顔はどんなヘアスタイルも似合う理想的なバランスとされている。ほとんどの人が何かしらのアンバランスさを持っていることが多いが、自分の顔型の個性を把握すればコンプレックスをカバーしつつより魅力的な雰囲気を作り上げることができる。

ここでは、持って生まれた顔をより素敵にみせるためのヘアアレンジのポイントを顔型別に解説する。

丸顔

丸型は横幅が目立つほど顔がより丸く大きく見えるため、ヘアアイロンなどでトップにボリュームを作って縦幅を出し、バランスをとるのがポイント。さらに、顔周りの後れ毛を作ると顔の面積を小さく見せることができる。後れ毛はそのままではだらしない印象に見えるため、カールアイロンでニュアンスづけを。頬骨の位置にカールのエッジができるようにリバース巻きすると、目線が上に集まるため下膨れ感がより目立たなくなる。バックスタイルはギブソンタックなどで襟足をまとめるとよりすっきりとした印象に。

面長

面長型は、丸型と反対に縦幅を極力おさえ横幅を出すことがポイント。面長は骨格的にやや男性的に見えやすいため、顔まわりの髪のニュアンスで柔らかさを出すと良い。前髪を作ることも縦幅を和らげるのに効果的だが、厚めの前髪だと重すぎて抜け感がなく古い印象になってしまうので要注意。前髪は薄めに作って透け感を出すことで、縦幅を自然にカモフラージュでき、かつ今っぽさも引き出せる。視覚的に最も横に広がって見えやすいのがツインテール。トップから2段“くるりんぱ”を作ってから編みおろすラフなスタイルなら、子どもっぽくならずこなれた印象に。

ベース型

エラ部分が目立ちやすいベース型には、輪郭があらわになるアップスタイルよりも、顔まわりの毛で自然に骨格をカバーできるハーフアップなどがおすすめ。ハーフアップはサイドからひっつめるのではなく、トップに“くるりんぱ”を作って顔周りの毛を残すとバランス良く仕上がる。前髪やフェイスラインにかかる髪は、ヘアアイロンで柔らかくニュアンスをつけると、角ばった印象がより和らいで見える。下ろした髪はフェイスラインの下あたりで首に沿ってリバース巻きしくびれを作ると、より顔の印象がすっきりする。

【長さ別】ヘアアレンジ一覧

ここでは、レングス別に楽しめるヘアアレンジをご紹介。髪の長さの基準は、「ロング」は鎖骨から胸あたりまでかかる長さ、「ミディアム」は肩から鎖骨あたりまでの長さ、「ショート」はアウトラインがアゴより上で襟足も短いスタイル。基本のテクニックさえおさえておけばどんな長さでもアレンジを楽しめるが、髪の長さによってできるスタイル・できないスタイルが変わってくるため、まずは髪の長さと挑戦したいスタイルのマッチングを見極めよう。

ロング

ロングヘアのヘアアレンジは仕込みが命。ダウンスタイルの場合はヘアアイロンでカールやウエーブを丁寧に作り、アップスタイルの場合はスタイリング剤をしっかり揉み込んでおくことで操作性が上がりアレンジがしやすくなる。ロングヘアはいろんなアレンジが効くからこそ、あえて複雑に見えるスタイルにすると華やかさやトレンド感が際立ち魅力的に見える。複雑に見えても、三つ編みや編み込み、おだんご、“くるりんぱ”など基本のテクニックの組み合わせなので手順さえ覚えてしまえば実は簡単。写真のスタイルは「編み込み 応用編」とほぼ同じで、トップに“くるりんぱ”を作り、サイドの毛束を巻き込みながら編みおろしたもの。華やかなヘアアクセサリーに頼らなくても、編みこんだ毛流れの複雑さや引き出した毛束の無造作感だけでこなれて見えるのもロングならでは。

ミディアム

ミディアムは顔まわりの毛の長さやレイヤーの入り具合によってアレンジの幅が変わってくるため見極めが重要。ワンレングスの場合は問題ないが、レイヤーが入っていて部分的に短い毛がある場合は、トップをふんわりさせ“くるりんぱ”のテクを活用するシンプルなハーフアップがおすすめ。アップスタイルにしたい場合は、ボリュームを下に持ってくると落ち着いて見えるため、華やかさや今ドキ感を出したいならばなるべく上にボリュームを持ってくるようにすると良い。長さが足りない場合は、写真のように可能な範囲で持ち上げて、中心にふっくらボリュームを。写真のアレンジは、トップに“くるりんぱ”を作ったあと襟足部分の髪をまとめておだんごを作り、サイドのねじった毛束を巻きつけボリュームを出したアップスタイル。ワックスを揉み込み逆毛を立てておくと、長さが足りなくても毛がこぼれにくく、きれいにまとまる。

ショート

ショートヘアは頭の形が目立ちやすいヘアスタイルのためバランスが重要。ヘアアイロンはくるくる巻くと髪がさらに短く見え頭も大きく見せてしまうため、カールではなく、ウェーブやニュアンスをつけるだけに留めておく。また、サイドを編み込んでヘッドドレスのように見せるのもおすすめ。

まとめ

ヘアスタイルに飽きたらカットやカラーで気分をチェンジしていた人も、ヘアアレンジができるようになれば、ヘアスタイルをもっと楽しめるはず。今回紹介したスタイルは、どれもシンプルですぐマネできるものばかり。応用編も基本編より手数が増えるだけで意外に簡単なのでぜひ挑戦を。

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