ロート製薬のビタミンCをコンセプトにしたスキンケアブランド「メラノCC」の“ディープクリア酵素洗顔”が売れている。2022年8月の発売以降、約8カ月(22年8月~23年4月)で出荷額が20億円を突破。同期間のブランド全体の出荷額は前年同期比1.8倍と伸長し、主力商品の美容液に次ぐ第2の柱としてヒットしている。
“ディープクリア酵素洗顔”(130g、715円※編集部調べ)は、全国のマツキヨココカラ&カンパニーグループ店舗(一部店舗を除く)やアマゾンなどで22年3月に先行発売したところ好評の声が多く、8月に全国へと販路を広げた。販売予想を大幅に上回る売り上げ状況が続き、全国拡大を実施した直後は欠品や品薄状態が続いた。現在は、「潤沢に供給可能な生産体制へ整え、多くの人に商品を提供できるよう努めている」という。
同商品は、「活きたままの酵素」で毛穴ケアができる独自の技術を採用したチューブタイプの酵素洗顔。タンパク分解酵素やビタミンC、クレイを配合し、潤いを守りながら毛穴汚れや古い角質を除去し、透明感のある健やかな肌へと導く。使用者からは、「メラノCCシリーズの商品を使っていて、洗顔も使ったら小鼻周りがツルっとした洗いあがりで感動しました」「こんなにコスパのよい洗顔に出会ったのは初めてで、リピートしています」(原文ママ)といった好評の声が上がり、SNSや口コミで話題を集めている。
「メラノCC」は国内需要が急成長
「メラノCC」は、05年に誕生した美容液“薬用メンソレータムメラノバスター”をルーツに持つ。09年にブランド名を「メラノCC」へとリニューアルし、浸透性技術でシミ予防を集中対策するシリーズへと生まれ変わった。その後、ラインアップを拡充し、14年に処方のリニューアルを実施。シミ予防へのアプローチを強化しながら、ニキビ跡のケアとしての提案も行っている。21年には男性のシミ予防対策シリーズ“メラノCC Men”が仲間入りし、23年に同ブランド初の日焼け止め“UV乳液”が誕生。美容液をはじめ、化粧水や乳液、フェイスマスクなどをラインアップする。
美容液アイテムをコアに、3人に2人が「次回も購入したい」(“メラノCC美容液”使用者936人/21年9月マクロミル調査)といった評価を集め、シミ予防だけではなく、ニキビ跡や肌荒れなどのケアを目的に選ばれているという。
22年3月期においては、「メラノCC」の売上高は前期比46%増の69億5000万円で、「2期前と比較しても210%の増収と国内の需要が急成長している」(斉藤雅也ロート製薬取締役副社長CFO)と、躍進が止まらない。
なお、昨年から美容液に酷似した模倣品の注意を呼びかけている。