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カニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)と、イェが手掛けるブランド「イージー(YEEZY)」は、ニューヨークを拠点に活動するクリエイターのケイトリン・ムーニー(Katelyn Mooney)に対して30万ドル(約4050万円)以上を支払うよう裁判所に命じられた。
裁判資料によると、ムーニーは2022年9月に「イージー」の新ライン“SHDZ”のサングラスの撮影を11万ドル(約1485万円)で請け負う契約をイェと締結した。ムーニーは、モデルや撮影スタジオのブッキング、ケータリングの手配をはじめとする準備全般や撮影した写真の編集まで撮影における全責任を負っていた。ムーニーが作品を納品した後に請求書を発行したところ、1万5000ドル(約202万円)しか支払われなかったという。友好的な解決を図ろうとしたが支払われることはなかったため、12月に提訴した。フリーランスで3人の子どもの母親でもあるムーニーは、「『イージー』がタイムリーな支払いをしなかったため、家賃やその他の請求書の支払いをカバーするために多額のローンを組み、クレジットカードの限度額を超えて使用することを余儀なくされた。これはフリーランスに対する虐待であり、フリーランス保護法(FIFA)で定める搾取的行為である」と主張する。
ムーニーは、契約で取り決めていた11万ドルに加え、「イージー」が支払いを怠りフリーランス保護法に違反したことを理由に11万ドル、さらに契約違反と不当利得に対して9万5000ドル(約1282万円)の支払いを求めた。裁判当日、イェおよび「イージー」の代理人は出廷せず、裁判書類にも応じなかったため、裁判所はムーニーの主張を認め、30万ドル以上を支払うよう命じた。