伊カジュアルブランド「ハイドロゲン(HYDROGEN)」創業者のアルベルト・ブレーシ(Alberto Bresci)は、2022年春に設立したシューズブランド「マイク ドント ドゥ イット(MIKE DON’T DO IT)」の日本限定モデルを今秋発売する。23-24年秋冬シーズンにはアパレル「エービー(AB)」とそのスポーツライン“アバウト(ABOUT)”を立ち上げ、トータルアイテムで日本本格上陸を図る。
「マイク ドント ドゥ イット」は、有名メーカーのロゴや、キャッチコピーのパロディ風デザインを上質なスニーカーにあしらい、対極の要素を掛け合わせた。シューズのアッパーには上品なカーフレザーを、ソールには天然のリサイクルラバーを使い、高級ブランドも手掛けるイタリアの工場で生産している。現在の日本での卸先は専門店や地方のセレクトショップが中心で、価格帯は4万6200〜5万2800円。22年春のデビュー時は日本とイタリア、ドイツで白い定番スニーカー1型を販売し、日本で1000足が即完売したという。第2弾ではスニーカーのカラーを増やし、Tシャツ(1万7600〜2万900円)とキャップ(1万9800円)も制作。今秋販売予定の第3弾では、ロゴを排したシンプルなタイプや、ユーズド加工を施したモデルなどの、日本限定デザインを販売する。
「エービー」はアルベルト・ブレーシのイニシャルを冠したネーミングで、自身のワードローブや着たい服を再現したラインアップ。ダメージ加工のスエットなどカジュアル11型と、伸縮性に優れた機能性素材のジャケットとパンツ8型で、タイムレスなものづくりを目指す。同ブランドのスポーツラインとして立ち上げた“アバウト”は、ラケット競技のパデル用ウエアを制作。機能性素材の服に、ポルノサイトのパロディのロゴをあしらったり、人気キャンディー「チュッパチャプス(Chupa Chups)」とコラボレーションしたりし、既存のスポーツウエアのイメージを覆すユニークなデザインだ。
ブレーシは03年に設立した「ハイドロゲン」を22年に韓国企業に売却していた。