展示イベントや店舗の空間デザイン・施工・プロデュースを手掛ける彩ユニオンは、環境負荷の低減を目指して開発した紙製マネキン「カミ(KAMI)」シリーズのパルプモールド製法による新製品「カミ トカシ(KAMI TOCASI)」を2023年7月から販売する。本体には紙を、フレームにはスチールと木材のみを使用する。石油由来の素材をいっさい使わないこと、また使用後の分別が容易でリサイクルしやすいことが特徴だ。
パルプモールド製法は、紙を溶かして型で成形するもので、紙製の卵パックなどに用いられている。「見た目にはっきりとわかる紙独特の質感があり、サステナブルなコンセプトを直感的に伝えることができる」と同社。先行して発売中のオールハンドメイドによる「カミ テバリ(KAMI TEBARI)」に比べ、リードタイムの短縮とコスト減を実現しているという。
また、紙を溶かして型に流し込む製法を生かし、原材料に古紙やファブリックの端材を混ぜることで、オリジナルな仕上がりの製品に対応することが可能。例えばデニムの端材を混ぜればブルーの色味のあるボディとなるように、ブランド独自の世界観をアピールできる。
同社は、紙製マネキンの他にも、廃棄される木製パレットを再利用した什器シリーズ「ウッデン(WOODEN)」の開発や、国産材を用いた売り場づくりなどを行なっている。