アディダス(ADIDAS)は5月19日、カニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)と手掛けていた「イージー(YEEZY)」の商品を5月31日(現地時間)に発売することを発表した。同ブランドの公式ウェブサイトのほか、公式アプリ「CONFIRMED」で取り扱う。なお、日本では6月1日から「CONFIRMED」アプリで販売する。
「アディダス」とイェは2015年2月に初めて協業して以来、継続してスニーカーやアパレルを発売して大きな成功を収めてきたが、イェの反ユダヤ主義的な発言を含むヘイトスピーチや相次ぐ問題行動から約7年半にわたる関係を22年10月に解消。これに伴い「イージー」事業も終了しているため、およそ12億ユーロ(約1764億円)相当の在庫に関する対応が注目を集めていた。
今回発売するのは既存モデルのほか、22年にデザインされ、23年に発売予定だった商品。同社によれば、それ以外の在庫も販売することを検討しているが、時期などの詳細は決定していないとのこと。また、これらの商品による収益の大部分を反ユダヤ主義と闘う世界的な組織である名誉毀損防止同盟(Anti-Defamation League)や、黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)氏の白人警官による暴行死事件を受けて設立されたフィロニーズ&キータ・フロイド・インスティチュート・フォー・ソーシャル・チェンジ(Philonise and Keeta Floyd Institute for Social Change)など、人種差別やヘイト問題と闘う団体に寄付するという。