「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。今回は、ソーシャルエディターもハマってしまった、SNSで話題の美容法とD2Cブランドからスタート。
ソーシャルデスク浅野:SNSでも話題の「オイル洗顔」という美容法を知っていますか?ベビーオイルやホホバオイルでメイクや肌の汚れを浮かせ、ティッシュペーパーなどで吸収するクレンジング方法です。基本的に泡立つ洗顔(ダブル洗顔)が不要で、肌への負担や洗いすぎが防げます。“摩擦レス”というキーワードがビューティ業界で話題のように、肌への負担を軽減できることから注目を集めました。ただ、正直一手間かかるし、「ほんとに落ちているのか?」となかなか不安。オイルクレンジングでガッツリ落として、泡洗顔でさっぱり洗う!が大好きな私も不安でした。しかしD2Cブランド「ミューレ(MIULE)」からオイル洗顔に着目した商品“セラクレンズ”が登場してバズったんです。美容オタクとして、試さずにはいられませんでした。
“セラクレンズ”は、「洗いすぎる生活習慣により、肌荒れを起こしている人はたくさんいるのではないか。そして、その習慣を変えることで多くの肌悩みは改善できるのではないか」という考えから開発をスタートしたそう。メイク落ちや使用感、保湿などにこだわった処方で、オイル洗顔という美容法に最適化しています。実際の使用感は「めっちゃいい!」です(笑)。今までのクレンジング&洗顔が、いかに洗いすぎだったかを実感しています。
「ミューレ」は、植村元ブランドディレクターがTwitterでオイル洗顔のメリットや美容のノウハウを発信し、ソーシャル上で消費者と強いエンゲージを構築した上で新たな美容法と商品を提案するという、D2Cブランドのメリットを最大限に活かしています。“セラクレンズ”発売時のクラウドファンディングでは、3日で目標額の400%を達成したそうです。おそらく、当たり前とされているクレンジング&洗顔という習慣を変える提案は、大手では難しいでしょう。既存の自社商品を否定しかねないですからね。D2Cブランドは一時大ブームを迎え、最近はやや落ち着いていた印象でしたが、こういった骨太な理念と商品を持つブランドの登場に改めて可能性を感じました。
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