ファッション

「ラフ・シモンズ」2017年春夏ピッティ・メンズ・コレクション

REPORT

過去のアーカイブを大量披露、次のステージはどこだ

ピッティ・イマージネ・ウオモのゲストとしてラフ・シモンズが2017年春夏メンズ・コレクションを発表した。会場となった古い駅舎には、これまでのアーカイブを大量展示。マネキンに着せたコレクションピースは、赤や青、黄色などヴィヴィッドなスポットライトに照らされ、さながらレイブパーティのようだ。オペラの名曲「アーサー王」が流れる中、コレクションは突然スタートした。ラフらしい、ビッグシルエットのシャツや脱構築を繰り返し原型さえ留めていないカーディガンにフォトグラファー、ロバート・メイプルソープの作品をプリントした布帛をアタッチ。パティ・スミスやセルフポートレイト、静物、男性器まで、ラフ同様豊富なメイプルソープのアーカイブからセレクトしたものだ。膝までを覆うロング丈でボリューミーなニットや、レザーのエプロンスカートに、ボンデージ調のハットといったエッジの効いたアイテムの対になるよう、パンツは黒のタイトと至ってベーシック。ブランドが得意とするユース特有のセンシティブな空気感とイノセンス、大人に対する憂鬱を備えつつ、一方で挑発的なイメージは、マルタン・マルジェラのコレクションに衝撃を受け、デザイナーの道を歩んできたこれまでが詰まっている印象だ。

 全体的にどこか、ニューヨークのアンダーグラウンドなムードが漂うコレクションは、「カルバン・クライン」との契約の噂が飛び交い、その去就が注目される彼のニューヨークへの足掛りとなるのだろうか。

LOOK

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。