「グッチ(GUCCI)」はこのほど、ジェンダー平等の実現に取り組むグローバルプロジェクト「チャイム フォー チェンジ(CHIME FOR CHANGE)」が設立10周年を迎えたことを祝し、次の10年に向けた新たなコミットメントを示すビデオシリーズを発表した。また、これを機に名称を「グッチ チャイム」に変更した。
「チャイム フォー チェンジ(当時)」は2013年6月1日、「グッチ」を擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長兼最高経営責任者(CEO)の妻である俳優のサルマ・ハエック(Salma Hayek)と、ビヨンセ(Beyonce)を共同発起人として設立された。ロンドンで同日に開催したライブイベントには、ビヨンセやジェイ・Z(Jay-Z)、ジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)、ジョン・レジェンド(John Legend)をはじめとした多数のアーティストが出演。およそ10億人の視聴者に配信され、世界中の少女や女性たちを支援するための寄付金390万ドル(約5億4600万円)が集まった。
今回発表された新たなビデオシリーズは35編からなり、アニー・レノックス(Annie Lennox)、ハリー・ベイリー(Halle Bailey)、ジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)、イドリス・エルバ(Idris Elba)、セリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)ら多数のアーティストやセレブリティーに加えて、初回にも参加しているジョン・レジェンドやハエック共同発起人が登場。それぞれが個人的な逸話を織り交ぜながら、未来への希望や自身にとって平等とは何かを語っている。アカデミー賞を2度受賞している映画監督シャーミーン・オベイド・チノイ(Sharmeen Obaid-Chinoy)がディレクションを手掛けたこのシリーズは、「グッチ」の公式SNSチャネルやYouTubeアカウントで視聴可能だ。
マルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)=グッチ社長兼CEOは、「『グッチ チャイム』が10周年を迎えるにあたり、このキャンペーンが変革のために日々闘う世界中の人々のたゆまぬ努力と献身を通じて、多くの人の生活に与えた大きな影響やインパクトについて振り返った。この取り組みは10年前に第一歩を踏み出したが、やるべきことはまだ山積みだ。次の10年に向けて、さらなる進化とポジティブな変化をもたらすべく決意を新たにした」と語った。なお、同氏は約2万2000人のグッチの社員を代表してビデオに出演している。
ハエック共同発起人は、「10年前に『グッチ チャイム』を設立して以来、ジェンダー平等の実現に向けた動きは大きく前進したが、やるべきことはまだたくさんある。世界中の人々と出会い、このキャンペーンが多くの人の人生に影響を与えたことを直接知る機会を得られたことは、私にとって素晴らしい経験だった。多くの人々がこの変革に参加したいと思ってくれたことに深い感銘を受けるとともに、未来に大きな希望を感じている。これは意義のある闘いであり、その大切さはさらに増している」と述べた。
「グッチ」はまた、「グッチ チャイム」設立10周年を機に、ジェンダー平等に取り組む世界中の非政府組織や草の根運動を展開する団体への支援を改めて発表。国連女性機関行動連合(U.N. Women’s Generation Action Coalitions)もその1つで、「グッチ」はフェミニスト運動とリーダーシップに特化した行動連合の民間セクターのリーダーとして5年間の活動をする。