先日、京都のホテルで開かれているコチラの内覧会に伺いました。ホテルですから、本来の会場は「ディオール」の世界とは一風異なっているハズです。そこで「ディオール」は、プールなどの施設を少しアレンジ。最終的には、創業者が愛したピンクの、動物を描いた“トワル ドゥ ジュイ”(精緻な総柄)で、ラグジュアリーなリゾート空間を完成させました。京都の中心市街地からは少し遠いのですが、一見の価値アリです。
この既存の施設を「ディオール」色に染めるなどに際して、メゾンのスタッフは合言葉として1つの新語を使ったようです。その言葉は、「diorize(ディオライズ)」。「dior」に接尾辞の「〜〜ize」を付した言葉で、本来は名詞であるはずの「dior」を動詞化しています。日本語で言えば、「『ディオール』らしくする」なんて意味でしょうか?良いですよね、「diorize」。本来はメゾンを指す名詞を動詞のように用いることで行動指針とするのは、最終的に動詞化した名詞の本質を強調することに還元されそうです。確かに京都のホテルは立派に「diorize」され、「ディオール」の世界観の新たな解釈を表現することで、本来の「ディオール」のイメージをさらに豊かにしています。
人間って、こうやって名詞を動詞や形容詞に変換するのが得意ですよね。以前もお話したかもしれませんが、英語圏では「Instagram」にさえ「〜〜able」の接尾辞をつけて「Instagramable」と用いる人たちがいます。直訳すれば、「インスタグラムができる」。つまるところ「インスタ映えする」という意味です。「This is so Instagramable!!」は「チョー、インスタ映えじゃん!!」という意味です。あぁ、普段の英会話で使いこなしたい(笑)。
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