シップス(SHIPS)は、新たなウィメンズブランド「カランシエル(QUARANCIEL)」を、2023-24年秋冬シーズンから始動する。同社初の試みとして、7月14日に立ち上げる公式ECサイトを主販路に販売する。
40代女性をターゲットに、フレンチスタイルを軸とした上品で洗練されたアイテムを提案する。商品構成はアパレル8割、雑貨2割。本格的なメンズ仕様のディテールと、スタイルを美しく見せるパターンメーキングが強みだ。
たとえば、ブレザーは直線的でメンズライクなシルエットながら、絶妙なカーブを描く大きめのピークドラペルで女性らしさを表現した。素材は尾州のポリエステルレーヨンを採用し、最終加工でドライなタッチに仕上げた。膨らみと張り感、仕立て映えする自然な光沢が特徴だ。ブレザーと同素材のクリースパンツは、ヒップ回りにゆとりを持たせつつ、裾に向かってシャープに入った脇のラインが腰の位置を高く見せてくれるためスタイルアップが叶う。トレンチコートは、高めの台衿や肩のガンパッチ、ウエストや袖口のベルトなどの本格的なディテールは残しつつ、ポリエステルを採用することで、通常の綿ギャバジンのトレンチコートよりも軽量に仕上げた。
価格帯は、主力業態の「シップス」と「シップス エニィ(SHIPS ANY)」の中間に位置し、中心価格はアウター1万6000~2万5000円、ジャケット1万6000~2万円、ワンピース1万2000~1万5000円、ボトムス1万1000~1万4000円、トップス1万~1万3000円。
公式サイトやSNSでは、通勤着の悩みを解消する着回しやメイク術、商品紹介のショート動画などの「多忙な女性に寄り添う」コンテンツを企画する。また、スタッフによる有人チャット接客サービスを提供し、D2Cブランドならではのデジタルを活用した相互コミュニケーションに力を入れるという。
現在シップスは、主力業態の「シップス」で46店舗、「シップス エニー」は8店舗運営する。「シップス」では、「ゼロ バイ ワンズ(0 BY ONES)」や「シップス リトル ブラック(SHIPS LITTLE BLACK)」などのレーベルを販売する。同社は「カランシエル」について、「『シップス』ネームが入らない単独レーベルとして、メインレーベルの1つに育てていく。強みを生かした商品群を、より明確なターゲット層に届けることで新規顧客の開拓を狙う」と話す。