ファッション

「グッチ」が102年の歴史をめぐる没入体験型の展覧会「グッチ ビジョンズ」をフィレンツェで開催 

グッチ(GUCCI)」は6月15日、イタリア・フィレンツェに構える施設「グッチ ガーデン(Gucci Garden)」で、新たな展覧会「グッチ ビジョンズ(Gucci Visions)」をスタートした。

「グッチ ビジョンズ」はブランド設立102年の歴史を振り返る内容で、創業者のグッチオ・グッチ(Guccio Gucci)が描いた世界観やクリエイションの歩みから、トム・フォード(Tom Ford)やフリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)ら歴代のクリエイティブ・ディレクターによる貴重なアーカイブ、ブランドがこれまでに発表してきたアイコニックなバッグやラゲージ、ドレス、パターン柄などのテーマの起源や由来を紹介する。

場内はテーマ別の8つの展示ルームを設け、デジタルを駆使するなどさまざまな視点でブランドストーリーを表現。テーマは、2000年以降に力を入れてきた“メタバース(Metaverse)”、創設前から関わりを持ってきたセレブリティーをたたえる“スターズ(Stars)”、ブランド創設の原点でもあるラゲージやバッグを紹介する“トラベル(Travel)”、3パターン400種類のアイコンバッグをずらりと並べた“アイコンズ(Icons)”、バンブーバッグ誕生の背景を探る“バンブー(Bamboo)”、歴代デザイナーが再解釈してきたモチーフをアニメーションで没入体験できる“コーズ(Codes)”、1960年代以降のアーカイブルックを厳選紹介する“ファッション(Fashion)”、プリントから香りまで楽しめる「グッチ」のアイコンプリントの“フローラ(Flora)”となっている。

“ファッション”では、さまざまな象徴的なルックが登場。例えば、フォードが96-97年秋冬シーズンに発表した有名な赤いベルベットスーツとミケーレによる2021-22年秋冬の赤いベルベットスーツを並べて展示しているほか、ミケーレが17-18年秋冬に再解釈した1970年代の“フローラ”プリントのドレスや14年にジャンニーニが発表した同じく70年代の黒いスエードのミニドレスなどが並ぶ。

“フローラ”では、1966年に誕生したイタリアのアーティストでイラストレーターのヴィットリオ・アッコルネロ・デ・テスタ(Vittorio Accornero de Testa)によるフローラプリントの世界を表現。2つの空間の一つには、巨大な彫刻の花々が広がる庭園でフローラのデジタル映像を投影し、もう一方ではフロアから床、壁にデジタルスクリーンを並べ、まるで万華鏡のようなアートの世界を作った。どちらの空間にも、“グッチ フローラ ゴージャス カーデニア”の香水の香りが漂うという花が満載の演出だ。

“メタバース”では、1人用のゲーミングチェアを設置。ビデオゲームのロブロックス(ROBLOX)による「グッチ タウン(Gucci Town)」、ゲームプラットフォームのザ・サンドボックス(THE SANDBOX)の「グッチ ヴォールト ランド(Gucci Vault Land)」、NFT制作スタジオの「ユガラボ(YUGA LABS)」とコラボした「アザーサイド レリクス バイ グッチ(Otherside Relics by Gucci)」といった最近のプロジェクトを楽しむことができる。

また、“コーズ”では“インターロッキングG”や“ウェブ ストライプ”などをアニメーションで表現したり、“スターズ”では映画や音楽の世界で名を広めた9つのドレスをデジタルスクリーンに映し出して当時のスタイルを再現したりと、各ルームではさまざまな仕掛けと共にブランドヒストリーを楽しむことができる。

今回の会場となった「グッチ ガーデン」はブランドのギャラリースペースとして、1337年に建てられたメルカンツィア宮殿内に位置。2、3階でエキシビションが開催され、1階では限定アイテムを販売するショップとレストラン「グッチ オステリア ダ マッシモボットゥーラ(Gucci Osteria da Massimo Botturaga)」がある。「グッチ」は、「グッチ ビジョンズ」の開催を「グッチ カーデン」の新たなステージと位置付けている。

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