米ニューヨーク州の高級避暑地、イーストハンプトン。ブルックリンやクイーンズ地区がある島、ロングアイランドの先端に位置し、富裕層やセレブリティーの豪邸や別荘が多いことで知られるエリアだ。マンハッタンから車で2時間ほどで到着する、その緑豊かでこじんまりとした海沿いの街には、富裕層を対象としたラグジュアリーブランドも数多く立ち並ぶ。夏のバカンスシーズンに向けて準備を進める、さまざまなブランドの動向をまとめた。(この記事は「WWDJAPAN」2023年6月26日号からの抜粋です)
LOUIS VUITTON
5月26日、イーストハンプトンの中心地であるメインストリートとニュータウン通りが交差する角というひときわ目立つ場所に、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」がオープンした。意外にもこのエリアには初出店だが、以前は「カルティエ(CARTIER)」があった一等地を獲得できたことを考えると、待ったかいがあるというものだろう。
赤レンガ造りの建物は2階建てで、白く塗られたエントランスや窓枠が爽やかな印象だ。店内には大きな窓から自然光がたっぷりと降り注ぎ、天井の高さも相まってゆったりとした空気が流れる。中央にしつらえられたアトリウムには、白地に青でブランドのモノグラムが描かれたタイルが敷き詰められているほか、同じ模様のファブリックを使ったハンモックやナチュラルなジュート素材のラグ、クリーム色のランタンなどを配置し、バカンスの雰囲気に満ちた空間に仕上げた。
同店では、メンズ、ウィメンズ、シューズ、レザーグッズ、アクセサリー、フレグランス、ハイジュエリー、旅行トランク、ホームウエアと全てのカテゴリーを扱う。また、Tシャツやタンクトップ、軽やかなドレス、スイムウエア、バケットハット、ビーチタオルなど夏にぴったりのアイテムがそろう新作コレクション“LV バイ・ザ・プール(LV By The Pool)”を、6月2日まで先行販売していた(現在は各国の店舗やECでグローバルに販売)。また、オープンを祝して開催したパーティーでは、ブランドの職人がその場でトランクにイラストなどを描いてカスタマイズするというイベントを行った。
なお、イーストハンプトンおよびその周囲のエリアは避暑地であることから、夏季には大勢の人々が訪れるものの、秋冬には閑散とするため、シーズン限定で営業したりポップアップを開いたりするブランドがほとんど。「ルイ・ヴィトン」は前者で、イーストハンプトン店は9月末まで営業し、以降のスケジュールについては後ほど発表するという。
PRADA
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