ファッション

「ルイ・ヴィトン」2017年春夏パリ・メンズ・コレクション

REPORT

圧倒のクラフトマンシップを軽やかに見せた新モノグラム

旅をテーマとする「ルイ・ヴィトン」は今季、再びキム・ジョーンズ=メンズ アーティスティック ディレクターの生まれ故郷であるアフリカの大地に降り立った。

メゾンの技術力は、今シーズンもハンパじゃない。冒頭のクロコダイルやオーストリッチで作ったトレンチコートやスイングトップは、見た目にも柔らかく軽やか。カーフにレーザー照射し、ゼブラ模様を描いたブルゾンも現れた。しかし、今季のクラフトマンシップは、レザーだけにとどまらない。繰り返し現れるのは、モヘアでゼブラやパイソンの模様を描いたニット、ラフィアのような素材の編み込みでジグザグを表現したステンカラーコートやメッセンジャーバッグ、そして、シリコンにモノグラムをのせたコートなど多岐に及ぶ。

ただ、そのクラフトマンシップを誇らず、軽やかに、かつキャッチーにまとめたのは正解だった。コレクションは総じて、アフリカの大地を旅する男の行動力のような軽やかさに溢れている。その印象を強めたのは、白地にブルーのモノグラムをのせたアクセサリー新シリーズ。「ブループリント(英語で『青写真』の意味)」を象徴するようなカラーリングのモノグラムは、アースカラー主体のコレクションの清涼剤となり、全体を軽やかに締めた。

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