今号の表紙モデルを務めたのは、バロックジャパンリミテッド「マウジー(MOUSSY)」の元人気販売員、花山瑞貴だ。販売員と芸能活動の二足のわらじを履いていたが、この春から俳優・モデル業に専念することを決めた。
撮影地は新宿。新型コロナ禍を脱した街には、すっかりにぎわいが戻っている。端正なテーラードジャケット、華やかなチュールのドレス、きらりと光るイヤリングとパンプスでコーディネートし、今秋冬のリアルトレンドのポジティブなムードを表現。この春から芸能活動に専念する彼女の新しい挑戦をそこに重ねた。
「販売員を経験して、服が夢やパワーを与えてくれるものだと知った」と語る花山に、これまで販売員として学んだこと、今気になるトレンド、今後について聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」6月26日号から抜粋・編集しています)
花山瑞貴(はなやま・みずき)プロフィール
1999年生まれ、北海道出身。2018年4月にバロックジャパンリミテッドに入社し、「マウジー」札幌4丁目プラザ店に勤務。半年後ビジュアルスタッフに抜てきされ、19年4月にルミネエスト新宿店へ異動。SNS発信をきっかけに20年11月にホリプロデジタルエンターテインメントに所属し、複業として芸能活動を開始。今年1月、芸能活動に専念するためバロックを退社。俳優、モデル活動のほか、「&sauna」(UHB北海道文化放送)の関東エリアリポーターを務める
WWD:芸能と販売員、二足のわらじを履いてきた。
花山瑞貴(以下、花山):初めは、「仕事をなめてる」と思われるんじゃないか、両立できるのかという不安がありました。実際、一日撮影をした翌日に店頭に立って、また次の日は撮影ということも。大変なスケジュールに目が回りそうになりました。コロナ禍でお客さまがなかなか店頭に来ていただけない時間も長かったです。その分、ユーチューブやインスタでの発信に力を入れました。私のユーチューブを見て「瑞貴ちゃんがおすすめしている服なら買いたい!」って言ってくれたこと。売り場でお客さまと話すと、芸能の仕事の疲れやストレスも吹っ飛んだこと。うれしい思い出もたくさんです。
WWD:芸能一本に絞った理由は。
花山:昨年1年間は、店頭を離れ、ビジュアルスタッフとしての発信に専念していました。「マウジー」以外のブランドも組み合わせて、視聴者にファッションの楽しさを伝えることが私の仕事でした。ユーチューブ番組で視聴者から「説明がすごく分かりやすい」というリアクションを頂いたのが、自分の中でとても大きかったです。販売員だから説得力がある説明ができたし、芸能の仕事をやっているからカメラの前でも緊張しなかった。ユーチューブを通じてなら、何万人もの視聴者に自分らしく表現ができる。これなら販売員という仕事を離れても、自分なりのやり方でアパレル業界に貢献していけるんじゃないかと思うようになりました。
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