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カナダ、化粧品の動物実験を禁止 ラッシュやザボディショップが称賛

カナダで6月22日(現地時間)、化粧品の動物実験を禁止する食品医薬品法の改正を含む予算法案が可決された。これにより、化粧品の動物実験の禁止に加え、製品の安全性の確立を動物実験データに依存する化粧品の販売や輸入、動物実験に関する虚偽および誤解を招く表示が禁止される。

ジャン=イヴ・デュクロ(Jean-Yves Duclos)保健大臣は、「化粧品の製造販売のための動物実験は残酷で不必要だ。今回の改正により、カナダで販売される化粧品は全てクルエルティフリー(動物実験を行わない)になる。多くのカナダ国民が強く望み主張してきた動物保護の一環として、一歩前進できたことを誇らしく思う。政府は今後も動物福祉向上のために必要なあらゆる措置に取り組んでいく」と述べた。

北米ラッシュ(LUSH)のブランディ・ホールズ(Brandi Halls)最高倫理責任者はこれを受けて、「動物実験は非効率的で時代遅れ。非人道的な慣習であり、世界中で廃止されるべきだ」と同調した。また、すでに安全性の確立された化粧品原料がおよそ2万種類あること、動物実験よりも科学的に優れ、より迅速かつ低コストなテスト方法が増えていることを強調した。

北米ザボディショップ(THE BODY SHOP)のマーケティングおよびコーポレート・レスポンシビリティ・バイスプレジデントであるヒラリー・ロイド(Hilary Lloyd)は、デュクロ大臣とカナダ保健省が推進した改正を称讃するとともに、「2018年に国会議事堂に62万5000人以上の署名を届けた動物保護団体クルエルティフリーインターナショナル(Cruelty Free International)とザボディショップの小売チームと顧客、そして動物実験廃止に注力してきた全ての人々に感謝する」と述べた。

カナダは、21年に同様の禁止法案を可決したメキシコに続き、北米で動物実験を正式に禁止した2番目の国となった。動物愛護NPOのヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(Humane Society International)によると、EU、英国、インド、韓国、台湾、ニュージーランド、オーストラリア、ブラジルをはじめ、すでに43カ国が動物実験と取引を禁止または制限している。

同団体のキティ・ブロック(Kitty Block)最高経営責任者は、今回の法改正が「革新的で道徳的な科学の発展において、カナダをリーダーに位置づける歴史的な措置」であると説明した。また、米国では同団体の支援を受けて10の州で同様の法案が可決され、オレゴン州では知事の承認を待つ段階にあるとしながらも、「まだまだ課題は多い」と指摘。「熱心なアドボカシー活動や業界からの多大な支援にもかかわらず、いまだに連邦政府レベルで法制化されていない米国は、北米地域としてカナダとメキシコに遅れをとっている」と語った。

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