コーセーのグローバルブランド「雪肌精(SEKKISEI)」は、アダストリアグループのEC専業ブランド「オー・ゼロ・ユー(O0U)」と藍師・染師の集団BUAISOU(ブアイソウ)と協業し、衣類を藍染でアップサイクルするプロジェクトを始動する。同プロジェクトは今年15年目を迎えるコーセーの環境保全活動「セーブ ザ ブルー(SAVE THE BLUE)」の一環。アップサイクルした服は7月1日からコーセーのコンセプトストア、メゾンコーセー(MAISON KOSE)銀座で展示し、抽選販売を行う。
「セーブ ザ ブルー アップサイクル プロジェクト」は、「オー・ゼロ・ユー」の汚れがついた商品や試着用サンプルなど販売できない衣類をBUAISOUが藍染でアップサイクルし、「雪肌精」が販売する。
環境省によると、日本の衣料廃棄物は年間50万トンを超えると推計。コーセーは「1枚の衣類を長く大切に着ることができるようになれば、ゴミを減らすことができる。(今回のプロジェクトは)温暖化防止のためにできる重要なアクションの一つだ」とコメントを寄せた。
「オー・ゼロ・ユー」は、アダストリアが2020年に設立した子会社アドアーリンクが展開するD2Cブランド。長く愛用できるデザインを軸に、土壌分解性の高い天然素材を採用するなど環境に配慮した素材や製造技術にこだわったライフスタイルアイテムをECで展開する。
BUAISOUは、阿波藍の産地として知られる上板町を拠点に藍の栽培から染料となる蒅(すくも)作り、染色、製作までを一貫して行う。蒅に木灰汁、ふすま、貝灰を混ぜて発酵させる伝統技法の“地獄建て”による藍染め液は、深くさえた藍色を表現でき、色移りしにくい特徴を持つ。
セーブ ザ ブルーは、09年から自然保護活動に寄附する支援活動や、地球の環境保全に対する関心を高め、理解を深める啓発活動に取り組んでいる。これまで、対象商品の売り上げに応じてサンゴの保全活動を支援しており、14年間の活動で延べ面積1億1858万9237cm2のサンゴを移植している。