最近行った取材の中でピカイチに印象的で、強く感化されたのがアーティスト片山真理さんへのインタビューです。9歳のときから両足に義足を使って生きている彼女は取材時には右足はカラフルな絵を描いた義足を、左足はハイテクな義足をつけ「セルジオ ロッシ」のハイヒールを履いていました。ヒールの高さは11センチです。彼女が学生時代から続けてきた“ハイヒール プロジェクト”の一つの集大成がその靴です。
なぜハイヒールだったのだろう?ハイヒールを履いてどんな景色を見たかったのだろう?彼女にはそれを直球で聞こうと決めて、取材にのぞみました。
ここ数年、自分の中にモヤモヤ留まり続けてきた問い、「なぜ女はハイヒールに惹かれるのか?もしくは嫌悪すらするのか」を彼女の言葉を通じてなら理解できるかもしれない、と思ったからです。一時期「セルジオ ロッシ」のハイヒールばかりを履いていた時期がある私もその魅力を体感で理解しているつもりです。だけどどうもうまく言葉が紡げない。マリリン・モンローのようにわざと片方のヒールを短くして男性の前で頼りなげに見せたりすることに興味はない。だけどハイヒールを見るとやはりウットリする。この感情って何だろうか?それを片山さんに教わりたいともくろみました。
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