「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」はこのほど、昨年ローンチしたビューティラインとファッションアクセサリーに特化した新店舗をパリ・セーヌ川沿いにオープンした。場所はすでにウィメンズとメンズの店舗を構えているマラケ通り(Quai Malaquais)で、2店舗の間にあたる9番地。約60㎡の店内に、フレグランスやリップスティックをはじめ、コーム(くし)、リップブラシ、ミラー、同店限定のフレグランス用ポーチといったビューティラインのアイテムと、ハンドバッグ、レザー小物、ジュエリー、スカーフなどコレクションのアクセサリーをシームレスに並べる。
ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)は、新店について「重要なのは、全てが同じビジョンを共有していることを示すことだ。私たちは、メイクアップやフレグランスと洋服を切り離して考えていない。私にとっては、一つの統一された大きなプロジェクトのようなもので、それを強調したかった」と説明。来年以降、アクセサリーとビューティラインをミックスした同コンセプトの店舗をさらにオープンする予定だという。
「小さなサロンのようなスペースだが、特別でユニークな体験をしてもらえるようにしたかった」という内装は、1920〜40年代の香水店をイメージ。アラバスターやカルカッタ大理石、ベルベット、ムラーノガラスのシャンデリアなどで構成されており、入口正面の壁に17世紀に作られた巨大なタペストリーが掛けられているのが印象的だ。また、店内には黒く塗られた小部屋もあり、そこにはクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)とのコラボレーションで発表した2020年春夏コレクションのアクセサリーを含むアーカイブアイテムを展示。購入することもできる。さらに、今後はお気に入りのジュエリーデザイナーやアーティストの作品のエキシビションなども計画している。
大きな反響を得ているビューティラインに関しては、24年には新しい香りのフレグランスが登場予定。さらにビューティの商品ラインアップが充実するようだ。ドリスは「フレグランスやビューティでは、多くの異なる人々に語りかけることができる。例えば、リップスティックはエントリー価格なので、たくさんの若い人たちも店を訪れてくれている。そして、彼らは私たちのファッションにおける未来の顧客になるかもしれない」とし、ビューティのプロジェクトに取り組むことをとても楽しんでいることを明かした。
現在12種類あるフレグランスの中で、一番人気は“ソイエ マラケス(SOIE MALAQUAIS)”。特に女性に支持されており、男性はローズベースの香りを選ぶ人が多いようだ。ちなみにドリスが身につけているフレングランスの香りは、“カンナビス パチョリ(CANNABIS PATCHOULI)”だという。