【注記】7月4日に公開した記事にエラーが発生していたため、再度同内容で公開します。
専門店チェーン、セレクトショップの2023年6月度売上高(既存店ベース)は、月中旬までの高気温やセールの好況により、前年実績をクリアしたという声が中心だ。ただしユニクロは前年割れ。客数は減ったものの値上げにより客単価は大幅に伸長、というのが各社共通トレンドとなっている。
国内ユニクロは前年同月比3.4%減と、7カ月ぶりの前年割れ。客数で見ると同14.5%減と2ケタ減、客単価は12.9%増だった。昨年は6月5日まで行なっていた感謝祭を今年は1日で終了していたことの影響もあるが、気温が下がった月後半に失速。「情報発信が不足していた。ブラトップ、エアリズムコットンオーバーサイズT、カーゴパンツ、タックワイドパンツなど、(商品が)動いていないわけではないが弱い」と広報担当者。
しまむらの「ファッションセンターしまむら」(集計期間は5月21日〜6月20日)は同4.8%増と9カ月連続前年超え。客数は同2.0%減、客単価は同6.6%増。「お出かけ需要や気温上昇により、夏物アウター衣料、肌着、寝具などの実用品が売れた」(発表資料から)。
良品計画の「無印良品」は同0.4%増と3カ月ぶりの前年超え。客数は同10.8%減だが、値上げにより客単価は同12.5%増。「ひんやり寝具、ハンディーファン、ネッククーラーなどが売れ」(広報担当者)て、苦戦が続いていた生活雑貨が同5.1%増と盛り返した。衣服雑貨は紳士インナーなどが売れ、同1.0%減。
3〜5月期の売上高、営業利益が過去最高を更新したアダストリアは、同8.2%増と16カ月連続の前年超え。「月中旬までの気温上昇や、下旬からのサマーセールで夏物販売が好調に推移した」(発表資料から)。客数は同1.9%減だったものの、春夏物の値上げにより客単価は同10.3%増だった。
ユナイテッドアローズは同13.0%増と7カ月連続の前年超え。「夏物の定価販売が好調だったことに加え、業績回復に伴いVIPセールの対象顧客数が増え、セール販売も好調だった」(発表資料から)。客数は微減ながら、値上げにより客単価が同13.4%増と伸長したという流れは他社と同様。