ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、グローバルな2つの新ビューティトレンドの話。
【賢者が選んだ注目ニュース】
ロート製薬が美容医療発想の新スキンケアブランド発売 医療研究と美容研究の知見を融合
ユーグレナのエイジングケアブランド「コンク」からマイクロニードル美容液
矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール
雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任
グローバルなスキンケアのトレンドとして、より「エビデンス・ベイスド(evidence-based)」つまり、その効果効能の科学的根拠を求める流れがある。グローバルトップから中堅の化粧品メーカー、あるいは大手OEM企業は、R&Dのために研究機関を強化、中小や新興ブランドもR&Dが強いOEMと組むケースが増えている。ロート製薬も医療研究の知見から新ブランドを開発。例えばユーグレナのように科学に強い異業種が自身の技術を化粧品に適応して参入する例もある。
これは消費者の「私に、本当にいいものは何なのか?」「肌を、本当に健康にしてくれるものは?」「その科学的根拠は?」というニーズが強まっているからだ。
この流れは、パンデミック前後の状況を眺めると容易に理解できる。
「BeautyTech.jp」は2019年、G(ジャーマン)-Beautyの流れとして、ドイツ発のドクターズコスメ(医師が開発や監修に関わっているコスメ)、例えば「ヴェレダ(WELEDA)」や「ドクターハウシュカ(DR. HAUSCHKA)」が米国で好調であることを取り上げた。ドイツの美容業界がそもそも得意だった自然派成分、オーガニック、クリーンであることなどに加えて、医師がそれがいかに肌によいのかを科学的にきちんと解き明かしているコスメが注目されていた。
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