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ユニクロ×「マメ クロゴウチ」のブラキャミソールが、良い!【エディターズレター:IN FASHION】

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※この記事は2023年07月11日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

今日は、ユニクロ×「マメ クロゴウチ」のブラキャミソールを購入&着用しての感想をシェアします。3シーズン目の製品ですから今さらではありますが、着たことがない方、着用する予定がない方に役立つことを願っての共有です。対象となる製品は、この記事に掲載している写真の20番。“エアリズムプランジブラキャミソール”、2290円です。

感想は端的に良い、です。幅広いデザインの服に合わせられると同時に、着用することで密かに女であることを自覚し、それを楽しむことができるから、です。

製品名の“プランジ”とはVネックより深い胸元のカットラインを指します。“プランジ”という言葉が持つ“突っ込む”ニュアンスの通り、この製品の胸元もかなり深くえぐれており、同時にバストのホールド感も見事です。ブラトップが女性の下着市場で市民権を得た今でもこの“ブランジ”感のある製品は少なく、多くのブラトップはシャツのボタンを2つ外したら見えてしまいがっかりします。Vゾーンの深さは洋服の選択肢の幅を広げます。数センチの差ですが、それにより選べる服の幅が断然広がるのです。

もうひとつの「良い」理由はストラップと金具の華奢さ、です。ストラップの幅は従来製品の半分程度で、金具は小さなマットゴールド素材。この2つのパーツの“華奢さ”は本当に大事!いずれも上質なランジェリーに用いられるテクニックであり、この存在により同製品は「野暮ったくても誰にも見せるわけでないから、安心感があればそれで十分な下着」のゾーンから抜けだし、「密やかな贅沢としてのランジェリー風」の領域へと足を踏み入れることに成功しています。

もちろん、高級ランジェリーの肌触りやシルエットにはかないませんが「ユニクロ」はもはや、インフラ。そこで扱われる2290円の製品が「密かな贅沢のランジェリー風」であることの意味が大きいと思うのです。

ユニクロの公式サイトでは一部の製品に対するユーザーからのレビューが掲載されており、同製品は7月10日時点で★3.8を獲得しています。 “通常”のエアリズムのブラキャミソールは★4.2、同タンクトップは★4.4ですから高いとは言えないでしょうが、それは「万人のニーズは満たしにくそうなアイテムで、限りなく万人のニーズに応えようとしている」証拠。そこが「良い」と思います。ぜひ、このままデザインとパターンにおけるギリギリのラインを攻め続けてほしいと願います。

こちらのエディターズレター「IN FASHION」は今後、隔週火曜日の配信となります。また、新たにサステナビリティを切り口にしたエディターズレターを隔週火曜日配信でスタートします。つまり、私向千鶴からお届けするレターが毎週火曜日であることは変わりありませんが、内容をそれぞれにより特化したものとします。どうぞ、これからもよろしくお願いします。

なお、サステナビリティについては7月21日開講のセミナー&ワークショップ「サステナビリティ・コネクト」の参加者を募集中です。こちらも心血注いで進めていますので興味あるかたはぜひ下記からチェックをお願いします。

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