REPORT
ファッションに目覚めたセーラー服ガール
ファーストルックは襟ぐりを広くとったデニムジャケットとホワイトシャツ、ミドル丈のスリットスカートにタイガー柄のブーツのスタイリング。ショーの序盤には、ジャケットとパンツのコーディネートや、アーカイブの花柄をのせたロングコートなど、ディテールに遊び心を加えたルックが続く。中盤以降は、ハードなエナメルドレスや袖をデフォルメしたブラウス、タイガー柄のファージャケットにベルベットのパンツなど、大胆な印象のルックが増えていく。エッジーな雰囲気が漂うが、セーラー服のような襟のレザージャケットやデニムジャケットの首元からはきっちりと着用したシャツをのぞかせ、レオパードのドレスの下に着たブラウスにはどこかノスタルジックなプリントを施すなど、独特のバランス感だ。ポインテッドトーのパンプスや、透明のビニールに花柄をのせたブーツには、「美少女戦士セーラームーン」の登場人物をほうふつとさせる白い靴下を合わせる。スマートフォンも入らないほど小さなサイズのバッグや、トレンドのギターストラップ風のショルダーストラップを用いたバッグなど、遊び心たっぷりのアクセサリーも充実している。
ヘア・メークを担当したアントニー・ターナーは、「プリティーに生まれた女の子がパンクに目覚めちゃったようなヘアスタイルを作った。後ろのツインテールで“良い子”の側面、前髪で“悪い子”の側面を表現したよ」と語り、ネイルを担当した安田直美は「コレクションのプリントからインスピレーションを得つつ、日本の“カワイイ”スタイルをパステルの配色で表現した」とコメント。クリエイターが自由な発想を持ち寄り、コレクションを盛り上げた。