多様化するニーズの中で、近年ますます広がっているのは、実際に着る人の佇まいやライフスタイルに寄り添うクチュール。パーティーやレッドカーペットで華やかさを競うためのコスチューム的なドレスではなく、最高級の素材や精緻な仕立て、そして思わずため息が出るほどの手仕事を通して顧客の期待に応える、“クワイエット・ラグジュエリー(控えめでありつつもぜいたく)”なアプローチが目を引く。(この記事は「WWDJAPAN」2023年7月17日号からの抜粋です)
「ディオール(DIOR)」
女神のような装いで表現する
クワイエット・ラグジュアリー
今季のイメージは、神話に登場する女神。サルトリア技術とハイウエストから控えめに広がる縦長シルエットが軸になった。ロングケープや “バー”ジャケット、タックを寄せたチュニック、フロアレングスのドレスやスカートを組み合わせた白や優しいメタリックカラーのミニマルなルックは、ピュアで神秘的なムード。同系色でまとめた装飾は一見控えめだが、細部までこだわった繊細さが見て取れる。“クワイエット・ラグジュアリー”を体現するようなコレクションだ。
「フェンディ(FENDI)」
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