イタリアのプロフットボールリーグ・セリエBに所属するベネチアFCが、8月から開幕する2023-24シーズンのホームユニホームを発表した。価格は100ユーロ~(約1万5500円)で、現在クラブの公式オンラインストアなどで販売中だ。
今シーズンは、クラブが拠点とするベネチアの芸術や文化にオマージュを捧げ、地元の著名建築家カルロ・スカルパ(Carlo Scarpa)が手掛けたクエリーニ スタンパリア財団の建築に着想。光沢感のあるブラックをベースに、エンブレムやサプライヤーを手掛ける「カッパ(KAPPA)」のロゴ、襟、袖などアクセントカラーとしてゴールドを随所に配色し、前身頃の中央にはクラブカラーのオレンジとグリーンのストライプをあしらっている。なお、ロングスリーブのユニホームは、袖のデザインがゴールドではなくオレンジとグリーンのストライプだ。
ベネチアFCは、21年に20年ぶりのセリエA昇格を果たしたことをきっかけに、ユニホームのサプライヤーを「ナイキ(NIKE)」から「カッパ」に変更。同時に、「シュプリーム(SUPREME)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」を顧客に持つドイツ・ミュンヘンのデザインスタジオ、ビューロー・ボルシェ(Bureau Borsche)がデザインを担当するようになると、その高いデザイン性がすぐに話題となり、数万枚を売り上げた。そのうち95%がイタリア国外からの購入だったという。以降、“世界で最もファッショナブルなクラブ”と称されるようになり、新作は即完売するだけでなく、21-22シーズンのユニホームは二次流通市場で元値の数倍近い高値で取り引きされている。また、一般的なクラブはイメージビジュアルに所属選手が登場することが多いが、ベネチアFCはプロの女性モデルを起用するなど、ファッションブランドのようなマーケティングでも注目を集めている。