ファッション

余剰在庫を生活困窮者に届ける「ファッションバンク」が始動

一般社団法人FASHION BANKはこのほど、アパレル企業の余剰在庫を回収し、全国の生活困窮者に届ける「ファッションバンク」プロジェクトを立ち上げた。アパレル企業に協力を仰ぎ、B品やサンプル品も含めて回収する。集めた衣料は、地方自治体や養護施設、フードバンク、社会福祉協議会、障害者施設などを通して配布する。

発起人の菅野充FASHION BANK代表は、合同ファミリーセール&チャリティーイベント「THAT’S FASHION WEEKEND」を2021年に立ち上げ、ファッションロスの問題に向き合ってきた。菅野代表は、「イベントでほとんどの在庫が販売できても、どうしても3割程度の売れ残りは出てしまう。廃棄を確実になくせる方法を探していた」と話す。

菅野代表は昨年、北九州で開催されたSDGsをテーマにしたロックフェスに「THAT’S FASHION WEEKEND」として参加し、出展団体のフードバンクに携わる人々と出会った。「イベントで日本では、世帯年収127万円以下で暮らす相対的貧困層に当たる人々が6人に1人の割合でいると教えられ衝撃だった。フードバンクを利用する人たちは、毎日同じ服を着ていたり、子どもたちはサイズが合っていない服を着続けていて、それがいじめにつながったりしているという話を聞いた。『THAT’S FASHION WEEKEND』で培ってきたファッションブランドとの関係値を強みに、福祉の世界とつなげることができないかと考えた」という。ファッション業界は深刻な廃棄問題を抱える一方で、必要な人々に行き渡っていないミスマッチを解決する新たな施策として、「ファッションバンク」プロジェクトを立ち上げた。

「ファッションは子どもたちの生きるパワーに」

本格ローンチに先駆けて埼玉県・三芳町社会福祉協議会など4団体に、協力アパレル企業約6社から集めた衣類を配布した。反響は予想以上だったという。「必要な人に服を届ける点でのサポートだと思っていたが、配布先からは子どもたちの生きるパワーになったというような声をもらった。あらためてファッションの持つ力を感じたし、このプロジェクトの意義を確信したところだ」。

地方自治体からの関心も高く、行政を巻き込んで新たな社会インフラとして確立することを目指す。

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