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大西流星主演ドラマ「紅さすライフ」が生まれた理由 メンズコスメ開発&起業を描く 

「メンズコスメが浸透している」。そう言われてもピンとこない人もいるかもしれない。10〜20代男性にはスキンケアは当たり前の行為として認知され、コロナ禍のオンラインミーティングやオンライン授業などでモニターに映る自分の顔を見る機会が増えたことで、顔色を明るくするベースメイクアイテムも続々と登場。実際に30代でもファンデーションを使う男性は増えてきていると言われるが、まだまだ発展途上で課題は多い。

そんなメンズコスメ開発を題材にしたドラマがスタートする。日本テレビの「シンドラ」(毎週月曜24:59〜25:29)枠で7月24日(月)からスタートする「紅さすライフ」だ。なぜ今、メンズメイクなのか。日本テレビの森有紗プロデューサーに話を聞いた。

ドラマ「紅さすライフ」とは

大手化粧品メーカー・ペガサス化粧品社長の次男でありながら、父親とはワケあって距離を置いている“三度の飯よりコスメが好き”な大学4年生の北條雅人(なにわ男子・大西流星)は、化粧品業界での起業を夢見ていた。ひょんなことから大学の研究室で働く29歳の理系ポストドクターですっぴん女子の皆本頼子(井桁弘恵)と出会い、2人でメンズコスメブランド立ち上げのために奮闘する。

雅人の兄・一馬役にはSexy Zoneの松島聡、物語のキーパーソンとなるカリスマモデル・矢巻光には少年忍者(ジャニーズJr.)の深田竜生を起用。なにわ男子の主題歌「Make Up Day」が物語を盛り上げる。

日本テレビ「シンドラ」(毎週月曜24:59〜25:29)枠で7月24日(月)からスタート。全10話。「TVer」「Hulu」でも配信する。

【森有紗プロデューサー インタビュー】
「男性がメイクをすることも、女性が毎日すっぴんで過ごすことも、
特別視されることではないと思う」

WWDJAPAN(以下、WWD):メンズコスメを取り上げるドラマが誕生することに驚きました。なぜメンズコスメを?

森有紗プロデューサー(以下、森):企画を考えたのがちょうどコロナ禍のステイホーム期間中で、リップメイク欲が募っていた頃で。そんな時に、“メイクで自分を強くする”男の子と、猪突猛進なすっぴん女子がバティを組みながら、“起業”という一つの夢に向かって奮闘するラブコメが浮かび上がってきました。SNSやYouTubeでもメイク男子の方による情報発信が増えてきていたり、既存のコスメブランドでも、男性モデルを広告塔に起用されるケースを目にしていたので、自然と興味が湧いた形ですね。

WWD:確かにメイク男子のアカウントも増えてきています。また、最近ではインフルエンサーがブランドを立ち上げSNSで宣伝・販売するDtoC(Direct to Consumer)スタイルもあります。

森:今回のドラマで雅人たちがやろうとしていることもまさにそんな感じです。

WWD:ということは、コスメ製造を行うOEM企業も出てくるのでしょうか?

森:出てきます。OEM企業と打ち合わせをするシーンや、雅人たちが予算面で頭を抱えたりするシーンも出てくる予定です。監修にOEM企業の方に入っていただいているので、実際の開発の流れを聞いて盛り込んでいます。

WWD:化粧品OEM企業が登場するドラマは初めてなんじゃないかと思います。なにわ男子の大西流星さんはコスメ男子として知られていますが、起用の理由は?

森:何気なく見ていたバラエティー番組で、プロのような手つきでメイクを施す大西さんが出ていて「これだ!」と。「北條雅人がいる!」と思ってすぐにオファーしました(笑)。

WWD:大西さんは実際にコスメのプロデュースもしていましたし、適任すぎて運命的ですね。撮影現場の様子はいかがですか?

森:大西さんは普段のお仕事でもメイクをしていらっしゃるから、メイクを施す際の所作がとても自然で綺麗なんです。「こうした方がいいかも」とアイデアを出してくださることもありますね。

WWD:一方の井桁さん演じる頼子はすっぴん女子なんですね。

森:男女のバディもので、かたやメイク男子、かたやすっぴん女子という対比もあるのですが、「化粧をしなければいけない」という見え方にはしたくなかったんです。“メイク”というと、世間的には女性がするものというイメージが強いかもしれませんが、本来化粧するしないは個人の自由ですし、ジェンダーや年齢問わず、それぞれの選択でいいんじゃないかと。

いずれは「メイク男子」や「すっぴん女子」という表現すら埋もれていく世の中になったらいいな、とも思います。男性がメイクをすることも、女性が毎日すっぴんで過ごすことも、何ら特別視されることではないと思うので。

WWD:メンズメイクのみならず、メイクとは?という問いかけにもなりそうです

森:雅人にとってメイクは自分を強くするための「武装」でもあって、物語の中ではそう思う彼の中の陰となる部分や、葛藤も描かれていきます。メイクに対する捉え方なども楽しんでいただければと思います。

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