ビューティ賢者が
最新の業界ニュースを斬る
ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、ヘアサロンと香水の話。
槙野光昭/オニカム代表 プロフィール
(まきの・みつあき)1973年、東京都生まれ。大学卒業後、パソコン周辺機器メーカーで営業に従事。退職後の97年「価格.com」の前身となるサイトを開設。2001年、28歳という若さで会社を売却。その後、14年にヘアサロン「アルバム(ALBUM)」を開業。都心を中心に「アルバム」「アイティー バイ アルバム(IT by ALBUM)」「DXシェアサロン」などを展開する
【賢者が選んだ注目ニュース】
当社が“ケラスターゼ インスティチュートサロン”として運営しているヘアサロン「アルバム(ALBUM)銀座店」の同ビル8階部分を新フロアとして増床オープンし、「シュウ ウエムラ」のブースを設置した。日本で初の試みとなる「シュウ ウエムラ」の世界観を忠実に発信するステージサロンとして展開。トレンドヘアを提供する「アルバム」と、メイクアップ・スキンケアの双方から“個性美”を提案する「シュウ ウエムラ」が組み合わさることにより、より包括的なアプローチでお客さまの美しさを最大限に引き立てていく。
メイクアップやスキンケアは、今後のヘアサロンの可能性を広げる提案であることは間違いない。「シュウ ウエムラ」もチームを組んで技術面のサポートをしてくれる予定で、ヘアとメイクの“二刀流”で活躍できるスター性のあるスタッフが育つことを期待している。しかし、ビジネスとして売り上げの柱に成長するまでには、まだ時間がかかるだろう。
その点、小さなスペースですぐに売り上げアップが期待でき、ビジネス的なパフォーマンスがより高いのは香水だ。小さな店舗面積で運営している空港の免税店で、ラグジュアリーブランドの店頭に一様に香水が並んでいる売り場構成を見ても、その効率性の高さは明らかだ。例えばヘアサロンで「メゾン マルジェラ」の売り上げベスト5の香水を売らせてくれたら……などと思わず考えてしまう。
その「メゾン マルジェラ」を展開するロレアルのニコラ・イエロニムスCEOが、フレグランス財団が主催する第50回「フレグランス・ファンデーション・アワード2023」で今年度のホール・オブ・フェイム(殿堂入り)賞を受賞した。同CEOは、ロレアル リュクス事業本部プレジデント在任期間中に、「ランコム」の“ラ ヴィ エベル”や「イヴ・サンローラン」の“ブラック オピウム”“リブレ”をはじめ、現在も世界でベストセラーを誇る名香の開発指揮を執ってきた人物だ。
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