サステナビリティ
連載 エディターズレター:SUSTAINABILITY

このままでは日本のアパレルはガラパゴス 理想を掲げてルールメイキングを【エディターズレター: SUSTAINABILITY】

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※この記事は2023年08月01日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

日本のファッション産業でサステナビリティの取り組みが進んでいる分野は大きく3つ。川上(繊維・生地・副資材)、グローバルSPA、そしてアウトドア・スポーツです。いずれも海外でもビジネスを行なっている分野ですね。世界を見ればここにラグジュアリーが加わります。これら4分野の企業からは最近、最新のサステナビリティ・レポートが相次ぎ発表され、加速しています。平均的な日本のアパレルの取り組みと4分野の取り組みの幅と量の差は広がり、もはや新たな「情報格差」が生まれつつある状態。日本のファッションビジネスのガラパゴス化を懸念しています。

サステナビリティにもトレンドがあり、世界共通のホットな話題、視点が常にあります。トレンドと書くと「流行り廃り」感がありますが、実際その通りで、考え方の「流行り廃り」が存在します。なぜなら地球上の誰もが未経験であるサステナビリティに関して、「何をすべきか」は常に手探りだからです。気候変動や地政学的リスク、政治の駆け引き、科学とデジタルの技術開発、NGOの意見などとにらめっこをしながら「何をすべきか」を決めていこうとする意志と影響力がある人、組織、地域、国がそのトレンドを生み出しています。

“進んでいる”日本企業の代表例であるファーストリテイリングや良品計画、アシックス、ゴールドウインの公式サイトを見れば、このグローバルトレンドが一目瞭然です。世界基準で「何をすべきか」が文言に反映されています。良品計画の目次から引用すると「原料調達の考え方→生物多様性、原料別調達基準」「サプライチェーンの考え方→調達基準、人権尊重に関する方針」などがそうです。

トレンドワードは「エンド・オブ・ライフ」

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