ビューティ
連載 エディターズレター:BEAUTY ADDICT

慣例にとらわれないモノ作りが成功体験を生む【エディターズレター:BEAUTY ADDICT】

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※この記事は2023年08月03日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

マッシュビューティーラボが手掛ける「スナイデル ビューティ」がデビュー時から気になっていました。ファッションのコンセプトは「ストリート×フォーマル」。個人的な印象はきれいめカジュアル。どちらかというとコンサバ色が強いと思っていました。それをどうビューティに落とし込むのかと期待していました。2021年3月のデビュー時の商品はいい意味で裏切られました。ファッションの世界とは一線を画し、ビューティ独自の世界観を持っていたからです。ナチュラル・オーガニックコスメに対する知見を生かした天然由来成分を取り入れた処方で、一気に85品目を展開。さらに当初から海外展開を視野に入れ、メインターゲットとしていた中国市場で禁止されている成分は使用しない徹底ぶりでした。

売り場もファッションの店舗には展開せず、百貨店や商業施設の化粧品フロアを選んだのも驚きでした。ファッションから派生したブランドではなく、あくまでも「スナイデル ビューティ」で勝負する意志を感じました。しかしデビュー後の商況は想定通りには進んでいないと見聞きしていたのですが、先日の発表会時にブランドディレクターから昨年の秋頃からマッシュビューティーラボの中で伸長率がトップと聞きました。上記の記事にもありますが、ルミネ新宿店の6月度の伸長率は250%増とダントツです。

好調の要因を聞くと、「春夏、秋冬に新作を投入し、多勢と勝負するのを止めたこと」といいます。その変わりSKUは少なくとも毎月新作を投入して露出を増やすことに徹したそうです。1月には初めてバレンタインコレクションを発売。「チョコレート業界が盛り上がっている中で、化粧品でもバレンタインにフォーカスしたコレクションがあってもよいのでは」という考えからパッケージにハートを記したアイパレットなどを投入したところ大ヒット。中でもコンパクトを開くとハートモチーフが現れるチークとハイライト“ブラッシング ハート”はティックトックで紹介され、飛ぶように売れたそうです。

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