デザインの語源となった"計画を記号に表す"という意味のラテン語「デジナーレ」をコンセプトにした「ヤストシ エズミ(YASUTOSHI EZUMI)」は、イームズの傑作建築「ケーススタディハウス #8」を着想源にした。巨大なオブジェの中をウォーキングするモデルたちは、ミルキーブラウンのボブヘアに統一。裾をカットする部分をずらして独特の"間"を作ったり、ニット、ワンピースなどにグラフチェックを選んだり。服に奥行きをつけ、アイテムを"組み変える"ことで、シャープな建築デザインの要素を表現した。シャツに肉厚なニットをのせ、そこに、プリーツスカートをレイヤードしたボトムスを合わせたり、一方で、ツイードとレザーなど異素材を組み合わせたジャケットに、フレアのボトムスを合わせるなど、女性らしい仕上げに。カラーパレットには、ベージュとボルドー、モスグリーンとパープルなど、モダンアートを想起させる落ち着いた色の組み合わせを選んだ。先シーズンのル・コルビュジェ同様、建築というテーマに挑んだ江角泰俊。今季はモダンで硬さのある服から一転し、柔らかく、暖かみのある色彩や素材でコレクションをまとめた。