イギリスの子ども服ブランド「プチ・プリ(PETIT PLI)」が8月8日まで、伊勢丹新宿店本館6階センターパーク/ザ・ステージ#6でポップアップストアをオープンしている。海外での販売は日本が初めてになる。
「プチ・プリ」は2017年、航空工学者のライアン・マリオ・ヤシン(Ryan Mario Yasin)最高経営責任者(CEO)が専門知識をテキスタイルに応用しようと立ち上げた。また、短期間での成長により、すぐにサイズアウトしてしまう子ども服の機能性と持続可能性を高めようと考えた。日本の折り紙からインスピレーションを得たという特徴的な生地は、持続可能な製造プロセスとリサイクル可能な素材を採用。“着ることのできるテクノロジー”として、特許取得済みのリップストップ生地の伸縮性や耐久性を活かし、1着で最大7サイズの拡張を可能にした。例えば、“ミニヒューマン”と位置付けする乳幼児向けのメーンカテゴリーでは、ワンサイズで生後9カ月から4歳までに対応する。
主な商品はオールインワン(1万4700円〜)やジャケット(1万8700円)、プルオーバー(1万8700円)、ジレ(1万7600円)、パンツ(1万4300円〜)、セットアップ(3万4650円)など。構築的な機能美が評価され、イギリスの建築アワード「デジーン・アワード(Dezeen Awards)」やH&Mファウンデーションによるイノベーションアワード「グローバル・チェンジ・アワード(Global Change Award)」などで受賞歴を持つ。
来日したヤシンCEOは日本のサステナビリティ文化についてこう語る。「2016年に慶應義塾大学の交換留学生として日本に滞在していたことがあるが、そのころに比べて日本でのサステナビリティに対するメンタリティーは変わってきたように思える。日本文化は、工芸や品質、ミニマリズムを大切にする中で昔から環境配慮に対する精神が根付いているが、今回街のあらゆる場所で目にした国連による国際目標のSDGsの啓蒙はとても素晴らしいことだ。イギリスでもサステナビリティの議論が進んでいて、企業による可能な限りの持続可能性が期待されている。開発者としてまだまだ課題解決に取り組む可能性があることにワクワクしている。今後、日本とイギリスで新たな価値観を生み出し提供できることに期待したい」。