年1回の恒例企画、「WWDBEAUTY 2023 ヘアサロン版ベストコスメ」の結果を発表する。今回は全13部門のアワードを設定し、都内の人気ヘアサロン50軒の美容師155人に、各カテゴリーで「2022年下半期~23年上半期に実際に使ってみて良かった製品」についてアンケート調査を実施した。
スタイリング剤部門では、スタイリングブランド「ダンスデザインチューナー(DANCE DESIGN TUNER)」のトリートメントオイルジェリー“モダンシマー”が3連覇を達成した。ワイドバングや姫カットなど、前髪を作るスタイルのオーダーが増える中、“適度なウェット感”を求められるケースも多くなった。けれども、“かちっと固まる”“ベタつく”“重い”といった“本格的なスタイリング剤”の要素は避けられる傾向は続いている。同製品の軽やかに伸び広がるテクスチャーと、手軽で使いやすいイメージを創出するための、ファッションの要素を強く打ち出したプロモーションが奏功しているようだ。2位には“ニゼル ドレシアコレクション ジェリーM”が、3位には“モデニカ ナチュラル J”と“リンク ヘアバーム 997”が同率でランクインした。ここで特徴的なのが、前回までランクインの常連だったセット力のないオイル系アイテムが入賞しなかったこと。先述したような前髪を作る傾向や、ウルフなど顔周りに特徴のあるヘアスタイルのトレンドを受け、“少しだけ髪を動かせる”スタイリング剤がきている流れを感じる結果となった。(全てサロン専売品で、価格は編集部調べ)
なお今回の集計方法は、ヘアサロンで扱うプロ用製品を13部門に分類し、50軒の美容師155人に各カテゴリーのベストだと思う商品を選んでもらった。選んでもらった各商品を、効果実感、香り、コストパフォーマンス、パッケージデザイン、使用感、トレンド、店販人気、おすすめのしやすさ、といった項目に分けて、各10点満点で評価してもらい、そのポイントの合計数で各部門の順位を導き出した(製品以外に“サロンモデル部門”も有り)。
スタイリング剤部門
1位
“モダンシマー”
「ダンスデザインチューナー」
開発に人気美容師の内田聡一郎「レコ(LECO)」代表が参加したことでも話題の「ダンスデザインチューナー」。“モダンシマー”は型にはまらないモダンダンスのように、自由な仕上がりを実現するトリートメントオイルジェリーだ。手のひらで伸ばすとオイル状になるので簡単になじみ、適度に艶やかな今っぽい濡れ髪に。水をほとんど含まないので、アイロンのカールもきれいにキープでき、スタイリングの幅を広げる。アンケートの回答には、「適度な濡れ感を夜までキープできる」「使うと前髪が扱いやすくなり、お客さまから『今何を使ったんですか?』とよく聞かれる」といった声があった。(80g、税込1980円)
2位
“ドレシアコレクション ジェリー M”
「ニゼル」
スタイリング力もありつつ、キラッと輝く濡れ感を簡単に表現できるスタイリング剤シリーズ。“ジェリーM”は、トップからの軽やかな動きを表現。弾力のある動きを表現するために、スプリングフィットポリマー(コポリマーAMP)というセット成分を配合している。アンケートの回答には、「定番アイテム。他のスタイリング剤を使っても、結局はこれに戻ってくる」といった声があった。(90g、1980円)
3位
“モデニカ ナチュラル J”
「モデニカ」
中野製薬のスタイリングアイテム。艶成分のソルビトールを配合した、ジェリーのようなみずみずしいゲル状のテクスチャーが特徴。“自然で水で濡れたような、潤いのある艷感”を表現できる。アンケートの回答には、「今っぽい“自然だけど濡れている感じ”が表現できる」といった声があった。(90g、2178円)
3位
“リンク ヘアバーム 997”
「リンク」
オリーブ油を主成分としたヘアスタイリング剤。オリーブ油を含む8種の天然オイルが頭皮・髪に潤いを与える。適量を手の平の温度で温めると伸びがよくなり、髪のボリュームアップ・ダウンや、まとめ髪などさまざまな用途で使用できる。アンケートの回答には、「バー状のスタイリング剤の中では、最も伸びが良いように感じる」といった声があった。(70g、4070円)